平成29年度 舞岡公園の植物へ | ||||
8月2日(水) | ||||
ケヤキ広場 | カワヅザクラの冬芽 | ミズキの冬芽 | オオシマザクラの冬芽 | 下草 |
トボシガラ?: 葉舌 | トボシガラ?:小穂のつき方 | トボシガラ? | ||
8月2日(水) 今日も夏の日照りが続く。家にいると、ついクーラーを使いたくなってしまう。週末から来週にかけて、選挙、お祭りがあり、忙しくなるので、今日は舞岡公園へ行くチャンスと思えたので出かけた。 地下鉄の駅を出てバス停に着くと、バスは出たばかりだった。分ぐらい炎天下でバスを待った。バスは冷房が効いており、寒いくらいである。 ケヤキ広場へ入ると、人は誰もいない。これだけ暑いのだから、多くの人は外出をためらっているのかも知れない。大きなケヤキの下へ入ると、直射日光が防げる。公園へ入ると、樹と土があるので、同じ暑さでも感じ方が違ってくる。今日は、久しぶりにエノキ休憩所へ行き、カワヅザクラの冬芽から見ることにした。 カワヅザクラを見ると、枝が大きく垂れ下っている。簡単に手が届いたので、冬芽が見やすかった。冬芽は小さい。大きさを計測すると、長さが5㎜、幅が2㎜であった。小さいので、肉眼では詳細が分かり難い。写真を撮り拡大してみると、枝の先端には2個、その下からは葉腋に1個ずつ冬芽が出来ている。未だ痩せていて、細く、先端が尖っている。芽鱗に毛がないので、境がはっきりし、綺麗に見える。 ここの広場には数本の大きなミズキの樹がある。冬芽が見えるか覗いた。冬場に見るミズキの冬芽は赤みがあり、綺麗に映えている。今頃はどうなっているだろうか。枝の先端には葉が集中しているので、冬芽が見難くかったが、葉をかき分けると、丸みのある緑色の冬芽が見えてきた。先端が僅かに褐色を帯びている。長さが㎜、幅が5㎜あった。現在では、カワズザクラの冬芽より僅かに大きかった。 此処には、オオシマザクラの樹もある。この冬芽は、自宅近くでも既に見ている。芽鱗には毛がなく綺麗である。カワヅザクラに似て、先端に複数、それから下には1個ずつ付いている。2つを比べると、形はほぼ同じようだが、オオシマザクラの冬芽の方が幾分艶があり、先端が鋭く見える。 目を下へ移すと、下草が広がっている。その下草を見ると、枯れた線状の穂が一段高く、靡ているのが目立つ。これは一体何だろうか。一寸前ならカモジグサの枯れた形に似ているのだが、今は、カモジグサはない。また、此方はカモジグサより線状になっている。何か手掛かりはないだろうかと、付近を眺めった。するとその候補が見つかった。日陰の中に、枯れる前のものと思わるものが見つかった。 見ると、どこかで見た覚えがある。これを見つけた時、名前がよく分からなかった。一応、トボシガラの名前と付けたが、未だに自信がない。葉舌付近を見ると、葉舌の先端は平らで、周りには少し毛があるようだ。 小穂は、2>つずつ分かれてつき、分かれない方は柄がなく、分かれた方には柄がある。柄はざらつく。 撮影:6月27日
記 平成29年6月28日(水)
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8月3日(木) | ||||
エノキの冬芽 | ヤマハギ | クヌギの果実 | クヌギの果実 | アカシデの冬芽 |
キブシの新しい花序 | コヤブタバコ | コヤブタバコ | ||
8月3日(木) エノキ休憩所にはその名の通りエノキの樹がある。エノキの冬芽は小さく、何時見ても詳細が分かり難い。夏場に冬芽を見るのは初めてで、どんな様子をしているか楽しみにしていた。見るとやはり小さい。大きさを計測するにも測りようがないほど小さい。長さ、幅とも1㎜~2㎜程である。冬芽は葉腋に1つ付いている。暗褐色の毛に覆われた芽鱗に包まれている様子が確認できる。 おおばなの丘からケヤキ広場へ来て、何時ものようにヤマハギとクヌギを見た。ヤマハギは秋の花と思っていたが、既に、花期の峠は過ぎたように見える。花序を見ると、綺麗に咲いている小花はほとんどない。ヤマハギの花期はわりと長いので、これから新しい花芽が出来てくるのだろうか。 先日、クヌギを見た時、果実が出来始めていたが、今日見ると、果実は大分大きくなっていた。殻斗につく線形の鱗片を見ると、大分太く、長くなっているようだ。中央に果実の頭が見え始めている。 次に、ばらのまるの橋で、アカシデを見た。来る度に果実が少なくなっているようだ。時期的にはまだ熟していないと思うが、落ちてしまったのだろうか。手の届く範囲には1つしかなかった。写真に撮ってみると、吃驚するような画像になっていた。まるで、昆虫か何かの頭のようで、丸い目が見える。大きく拡大すると、真実の目のように丸く、艶がある。「これが本当の果実だろうか」と疑いたくなるような姿である。 ばらのまるの橋を渡り、キブシ、ハコネウツギを見ながら進んだ。2番目のキブシのところへ来たとき、足が止まった。キブシの枝先に、細い紐状のものが出てきていた。来年咲く、新しい花序が既にこんなに長くなっているとは驚いた。紐状の花序を見ると、小さいながらも冬芽が付き始めている。花序を計測すると、8㎝もあった。冬芽は1㎜~2㎜で非常に小さい。 日陰を出ると、太陽が激しく照り付けてきた。暑くてたまらない。もみじ休憩所へ来て、日陰に入った。ここの日陰にヤブタコに似たものがある。見ると、枝先の蕾が大きくなってきている。この花について、昨年検討したことがあった(資料)。その時この花を、コヤブタバコと考えた。もうすぐ花が咲きそうなので、見続けて行こうと思っている。 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1913.html 撮影:7月28日
記 平成29年8月1日(火)
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8月4日(金) | ||||
ナツツバキの果実 | リョウブの果実 | 小谷戸の里の標識 | ヤマコウバシの冬芽 | 水田の風景 |
キクモ | イネの花 | |||
8月4日(金) この日陰から数メートルのところにナツツバキがある。こう暑いとなかなか足が動かない。のどの渇きを潤し、思い切って外へ出た。ナツツバキの冬芽を見ていると眩しい。果実は丸みを帯びているが、先が細く伸びている。この伸びているのは雌しべの痕跡である。果実を包む芽鱗に白色の毛が沢山付いている。果実の大きさを計測すると、球体の直径は2㎝であり、伸びているところは2㎝の長さがあった。下の方の果実を見ると、雌しべのところが白色のふわふわした沢山の毛で覆われ、膨らんでいる。これは一体何だろうか。何か奇妙に見える。若しかしたら、虫こぶなのだろうか。 道の向こう側にリョウブの樹がある。もう花の姿は無くなっている。多くは雌しべの痕跡を残し、白色の果実へと変わっている。ところが、褐色を帯びているものが幾つか見える。これは果実が落ちた痕なのだろうか。よく分からない。 小屋戸の里の標識が見えた。ここから階段を降りて行くと、水田に出る。この辺りは日陰で、直射日光が当たらない。遠方にばらのまるの丘の広場が広がっている。入口の門は最近新しくされ、綺麗になった。木製の門で、ここの環境にあっている。 坂を下り出したところに、ウグイスカグラがあるが、今はよく見ないと、その存在が分からなくなっている。冬芽が出来ているかと、一寸見たが、その気配が感じられなかった。更に下ると、ヤマコウバシの樹がある。大分枝が伸び坂道の上を覆うようになってきた。枝や葉柄に長い毛があり、葉腋に冬芽が見える。大きさを計測すると、長さ1.5㎝、幅3㎜と非常に小さい。拡大してみると、緑色の芽鱗で覆われ、芽鱗の表面に多少毛があるようだ。 水田へ出るところにトウバナなどがあったが、下草は刈られてすっかりなくなっていた。継続して見ていたので、残念な気がした。水田を見ると、イネの背丈が大分高くなってきた。そろそろ実り出すのか、鳥よけの網が張られ出している。 水田を見ると、見慣れない草が生えていた。菊の葉に似た糸状の葉をしている。名前が分からないので、調べると、キクモの名前が出て来た。紅紫色の小さな唇形花をつけるとのことである。 資料: https://matsue-hana.com/hana/kikumo.html 背丈の高くなったイネを見ると、花が咲いていた。季節の移り変わるのが早く、「もう、実り始めるのか」と吃驚した。小花からはみ出た淡黄色の葯が綺麗に見える。 撮影:7月28日
記 平成29年8月2日(水)
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8月5日(土) | ||||
ノハラアザミ | アゼムシロ(ミゾカクシ) | アゼムシロ(ミゾカクシ) | シモツケ | ナデシコ |
カラタチの果実 | ユウガキク | ユウガキク | 舌状花:冠毛がほとんどない | 筒状花:冠毛がほとんどない |
8月5日(土) 撮影:7月28日
記 平成29年8月2日(水)
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8月6日(日) | ||||
ヤマユリ | タカトウダイ | ヤマユリ | ヤマユリの花 | ナツノタムラソウ |
ナツノタムラソウ | アキカラマツ | |||
8月6日(日)
資料2:http://www5f.biglobe.ne.jp/~homepagehide3/torituyakuyou/agyou/akikaramatu.html 撮影:7月28日
記 平成29年8月4日(金)
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8月7日(月) | ||||
チダケサシ | チダケサシの葉 | ヤマユリ | ヤマユリの蕾 | ヤマユリ |
ヌスビトハギ | ヌスビトハギの小花 | ナデシコとミソハギ | ヤブラン | ヤブランの小花 |
キキョウ | ||||
8月7日(月) 撮影:7月28日
記 平成29年8月5日(土)
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8月8日(火) | ||||
キリの果実 | オニドコロの雌花 | セリ | セリの小花 | 左がヨシ、右がオギ |
水田の景色 | 花はノコンギクに見える | 葉シラヤマギクに見える | ||
8月8日(火) 水車小屋で少し休憩をとった。ここの前にはキリ、エゴノキ、ヤマグワなどの樹がある。今年はキリの花の咲き悪かった。従って、果実の付きも悪くなる。先日、果実の様子を見たが、光の加減でよく見えなかったので、再度確認してみた。やはり枝先にいくつかついているだけである。緑色の楕円形で、先に長いめしべの名残が見える。大きさを知りたいが、高いので、推定するだけである。 園道の向かい側にオニドコロの雌花がある。昨年1度見ているので、探した。オニドコロは雌雄が別株で、目にするものは殆どが雄花である。端から見ていくと、雌花が見つかった。この雌花は、先日三ッ池公園で見てきたので記憶に新しい。雄花は花軸から更に2~3個の花をつけた花序に分かれるが、雌花は花軸から1個の花しか付けない。花数が少ないので、うっかりすると見過ごしてしまう。 これは沼地に生えていたものである。セリのようだが、名前がよく分からない。手が届かないので、写真を手掛かりにするしかない。葉は2回羽状複葉で、茎には稜がある。小花が沢山あり、1つの花がどこまでなのか分かり難い。一見したところ、八重のように見えるので、花弁の数も数えられなかった。牧野新日本植物図鑑の中のセリの欄を見ると、「花弁は5個で、内側に曲がり・・・」と記載されていた。このことを念頭に、写真を拡大してみると、1枚の花弁が内側に曲がっているので、1枚が複数枚に見えていたことが分かった。改めて、数えると、確かに5枚ということが分かった。手に届く範囲だったら、5枚と見分けることは容易く思えたが、苦労した分強く印象残った。 ここの沼地の写真は以前にも撮影したところである。右がオギ、左がヨシと住み分けている。ヨシ、オギ、ススキは花の様子がよく似ている。また、オギとススキの葉もよく似ている。従ってこの3つを見分けるのも難しい。この3つと水との関係を考えると、水の多い方からヨシ、オギ、ススキとなる。ここでは左側の方が水が多いことになる。この点はは未だよく見ていないので、今年は見分けて見たいと思っている。 下に青々とした水田が広がっている。こういう景色は、都会ではほとんど見られなくなってしまった。寂しいばかりである。この景色を見ていると、目も遠くを追うようになるので、このような景色は目の保養にもなる。 これはシラヤマギクではないだろうか。先程、ユウガギクを見て、夏というより秋の気配を感じた。それが一層強く感じられるようになった。花をよく見ると、ノコンギクにも見える。シラヤマギクの花は、花弁が不完全な状態に見えるが、この花は揃っている。しかし、下の方の葉を見ると大きく、シラヤマギクになる。もう少しよく調べておくべきだった。 撮影:7月28日
記 平成29年8月7(月)
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8月9日(水) | ||||
今見ているナツノタムラソウ | 先程見たナツノタムラソウ | 畑に咲いたヒマワリ | キツネノマゴ | ヒヨドリバナ |
ヒヨドリバナの小花 | ||||
8月9日(水) ナツノタムラソウとアキノタムラソウの区別は難しい。今盛んにこの花が出てきているが、見る度に、花弁の色と雄しべの様子を見ている。これは色が薄いが、雄しべが真っ直ぐ伸びているので、ナツノタムラソウと思える。先日確認したこの花の唇形花の様子を再確認した(資料)。花の色と雄しべに気を取られていて、他の部分をよく見ていなかったので、確認した。すると、吃驚する結果が分かってきた。 比較した結果 今見ているもの 先程見たもの 花 薄い紫色 濃い青紫色 雄しべが2本以上 2本? 5つぐらいが輪生 5個以上が半輪生 殆ど毛がない 短い毛が密生 茎 下へ向かう伏毛が疎ら 平開した腺毛が密 腺毛ではっきり見えない 稜が明確 9999 9940 萼 端に僅かに毛がある 茎と同じ腺毛が密 この結果を見って吃驚した。どちらもナツノタムラソウと見過ごしてきたが、果たして同じものだろうか。後日ゆっくり検討しなければならない。 園道を進んで行くと、畑にヒマワリが咲いていた。背丈が高く大きなヒマワリである。夏を象徴する花で、ギラギラ光る太陽を思わせる。狐久保へ行く道を通り過ぎ、日陰に入った。照り付ける太陽がないとこんなにも違うのかと思うくらいすっきりする。藪を見ながら歩いていると、薄紫色を帯びた小さな花が見えた。「これはキツネノマゴではないか」と思った。葉が対生していて、尾のような花穂の中に咲いているのはたった1つの花である。この花を見始めるのは夏以後である。昨年の記録を見ると7月28日に見ていた。偶然全同じ日になった。 更に進むと、ヒヨドリバナと思われる花が見えた。紐のようなものが多数突き出たボロボロのような花のイメージはヒヨドリバナである。この花が咲くのも早いのではと思える。ヒヨドリバナはここへ来るまでにも彼方此方にあったのだが、気が付かずに通り越してきた。今見ているのが最初に咲いた花と思う。小花を上から見ると、花弁の先が5つに分かれている円筒花と分かる。また、紐のようなものは、雌しべの先が2つにわかれたものであった。 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1959.html 撮影:7月28日
記 平成29年8月8日(火)
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8月10(木) | ||||
ダイコンソウ | ダイコンソウの花 | ダイコンソウ:下の葉 | ミソハギ | ミソハギの花 |
カッパ池 | オオバコの草原 | オオバコ | キツネノマゴ | ミズタマソウ |
ミズタマソウ:大きな葉 | ミズタマソウの花 | |||
8月10(木)
撮影:7月28日
記 平成29年8月8日(火)
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8月26日(土) | ||||
クヌギの果実 | クヌギの果実 | 沿道のハギの樹/td> | ヤマハギ | コナラの果実 |
アカシデの花序 | アカシデの花序 | アカシデの冬芽 | ||
8月26日(土) 今年の夏は、激しい雨が降ったり、暑くなったりと、天気が不安定で、出かけられない日が続いていた。今日何とか大丈夫だろうと思いながら、雨具の用意をし、舞岡公園へ出かけてみた。 ケヤキ広場へ入ると、クヌギの枝が大分落ちていた。拾ってみると、中には果実が付いている。果実は既に大分大きくなっており、詳細が分かる。大きさを計測すると、幅2㎝、高さ1.2㎝と扁平である。殻斗(総苞)の表面には線状の総苞片が多数あり、外側へ反り返っている。総苞片の中に果実本体の球面が見える。球面の中央には、めしべの痕跡と思われる突起が残っていた。 ばらのまるの橋へ向かう園道沿いにハギの樹がある。ハギについて調べると、この辺に見られるものは、ヤマハギ、ミヤギノハギ、マルバハギの中のどれからしい。花序の長さ、葉の形などの違いを基に見ていくと、初めて見た時は、色々なハギが混ざっているように見えたが、ここのハギは、いずれも葉は丸みを帯びた楕円形で、花序は長く伸びていることが分かって来た。従って、ここのハギはヤマハギと言えそうだ。今年は、6月30日に開花を見たが、それ以後、1度に沢山の花が咲いている光景を見ることはなかった。夏場の暑い盛りには、もう花期が終えてしまったのかと思えた。それが、今は再びちらほらと咲き始めている。どうも、ハギの花を見ていると、少しずつ咲き出すようで、一気には咲かないようだ。 ばらのまるの橋へ近づくと、コナラの樹がある。樹の下には、クヌギと同じように、小枝がたくさん落ちていた。先日の激しい雨の影響で、この様になったのだと思う。小枝を拾い上げると、やはり、果実が付いている。綺麗な緑色をしているので、落ちて間もないことが分かる。計測すると、幅1㎝、高さ2㎝だった。果実の3分の1以上は殻斗(総苞)の中に入っている。殻斗(総苞)の表面には数段に渡って三角状の突起があり、突起の先は褐色に染まっている。 橋の上からいつも見るアカシデの樹を見た。果実の付いた花序を探したが、下の方には見当たらなかった。下に落ちているかと足元を見たが、そこにも見当たらなかった。多くは橋の下へ落ちてしまったようだ。観察を諦め、離れてもう1度振り返って見ると、枝を下げれば見られそうな花序が見つかった。そこで、再び戻り、枝を下げて写真を撮った。果実を包む総苞は大分痛んできていたが、中に楕円形の果実が納まっているのが分かった。 枝を下げたついで、新しい冬芽は出来ているだろうかと、葉腋を見た。すると小さいが既に楕円形の冬芽が出来ていた。長さ3㎜、幅2㎜と非常に小さいが、拡大すると、褐色の芽鱗に包まれている姿が確認できた。 撮影8月22日
記 平成29年8月23日(水)
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8月27日(日) | ||||
コヤブタバコ | コヤブタバコ | コヤブタバコ:葉の表 | コヤブタバコ:葉の裏 | ナツツバキの果実 |
ヤブタバコ | ヤブタバコ:過去の写真 | 葉の表:毛が少ない | 葉の裏:毛が少ない | ガンクビソウ |
ガンクビソウ | ||||
8月27日(日) ・花は分かれた枝の先に付く 撮影:8月22日
記 平成29年8月23日(水)
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8月28日(月) | ||||
水田 | イネの果実 | シマスズメノヒエ | シマスズメノヒエ:柱頭は黒色、葯は黄色 | ヌスビトハギ |
ヌスビトハギ | ナツノタムラソウ | アキカラマツ:萼が見える | アキカラマツ:雌しべ | ネムノキの果実 |
ツルボ | ツルボの小花 | |||
8月28日(月) 水田へ下りると、青色の網をかけられた中ではイネが黄色い穂を付け実っていた。4月25日に水田の中をはじめ畔には春の野草がいっぱい咲き、4月30日には水田は耕させ、土が掘り起こされ始めた。そして、6月3日に、田植えが行われ光景を見てきた。今日は8月22日である。田植えから3か月が経っていないのにイネは早くも実り始めている。この間があっという間の出来事であったように感じる。数か月で、沢山の実りをもたらすイネの発見は、人の生活を豊かにしたこと語り伝えている。花序の長さ25㎝、1粒の果実を計測すると、長さ7㎜、幅4㎜あった。 水田沿いの畔にシマスズメノヒエが見える。シマスズメノヒエは色々な所で見かけるが、ここにこんなに纏まって出現するとは予想していなかったし、今まで気が付かなかった。シマスズメノヒエに似たものにスズメノヒエがあるが、此方は殆ど見ることがない。 水田へ出ると、暑さが厳しくなってきた。今日は折りたたみ傘を用意するほどで、これほど太陽が照り付けてくるとは予想していなかった。上の道を通りかかった人が「暑いですね」と思わず声をかけてくれた。ここの溝沿いにアザミが出てくるので、期待して近づいたが、アザミの姿はなかった。土手側を見ると、ヌスビトハギが先日よりもいっそう勢力を増し、崖下を隙間なく覆い隠していた。 水の流れ近くにはナツノタムラソウだろうか、細々と花を付けていた。下の方にあるので、確認が難しかったが、何とか写真に収めて見ると、正確ではないが、花弁の色の濃さからナツノタムラソウになりそうだ。雄しべの方は不正確だが、外へ出ているように見える。 アキカラマツの淡黄色の花が沢山見える。花は小さく、先日撮影した時は、うまく焦点があっていなかったので、撮り直した。先日よりは鮮明に撮れている。開花と同時に落ちやすいといわれている萼を撮影した。後ろから撮影したので、4枚の萼が数えられる。花柱は殆どなく、雌しべについては、資料で「花柱は殆どなく、柱頭は3角状長楕円形」と説明されていたので、花の中を注意深く見た。すると、雄しべの下の方に3本の短い雌しべらしいものが見えてきた。資料の写真で確認すると、間違いないようだ。 資料: https://matsue-hana.com/hana/akikaramatu.html ネムノキの第1休憩所で一休みした。日陰に入ったが今日は風がないせいか、暑く疲れを感じる。リヤカーに刈り取った草を満載して、運んでいる人がいる。大変な作業だと思った。ここの休憩所の周りにはネムノキがある。前方のネムノキを見ると、果実が枝から下がっているのが見えた。マメ科独特の鞘で、数か所に果実があると思われる膨らみが見える。 さらに前方の叢を見ると、1本のピンクの花が見えた。その姿からツルボではないかと思った。確かめるために近づいた。花序は直立しており、花がぎっしり付いている。花をよく見ると、わりと長い花柄があり、その先に1つの花が付いている。小花を見て、花弁を確認していくと、一瞬6枚以上に見えてきた。「可笑しいと」と思い、よく見直すと、多く見えたのは、雄しべを数にいれていた過ちであった。雄しべの花糸は花弁と同じ色で、写真を拡大すると、葯が画面から消え、細い花弁に変わってくる。改めて花弁を数えると、6枚になる。 撮影:8月22日
記 平成29年8月23日(水)
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8月29日(火) | ||||
ツルボ | ユウガギク | ユウガギクの花 | キンミズヒキ | シロバナサクラタデ |
シロバナサクラタデの小花 | 葉鞘部分 | 雌しべが見える | 腺点が見える | |
8月29日(火)
撮影:8月22日
記 平成29年8月24日(木)
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8月30日(水) | ||||
シロバナサクラタデの小群落 | センニンソウ | ワレモコウ:小花が咲き出した | ミゾソバ | ミズタマソウ |
ツリガネニンジン | ||||
8月30日(水)
撮影:8月22日
記 平成29年8月24日(木)
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8月31日(木) | ||||
キツネノマゴ | キツネノマゴの花 | ムクゲ | キツネノカミソリ | オトコエシ |
イチモンジセセリ | ||||
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8月31日(木) 風がないので、畦道を歩いていると暑さが応える。少し歩けば水分を補給したくなる。それでも町の中を歩いているよりはずっと気持ちがいい。稲をはじめまわりの緑が目を癒してくれ、細い水路の水の流れの音が耳を癒してくれる。キンミズヒキ、ツリガネニンジン等、周りには大分秋の草花が増えてきた。 先日それほどでもなかったキツネノマゴが頻繁に現れている。大きくなってきたキツネノマゴの写真を撮った。何時も焦点の合わない写真が、今日は少し焦点が合った。キツネノマゴの花は唇形花で、上唇と下唇に分かれている。上唇に沿って2本の雄しべが這い上がってきて、葯を付けている。葯の下に見える曲線型のX形をしたものは何だろうか。下記の資料に、「これは雄しべの柄の距である」との説明があった。下唇は紫色をしており中央に白色の興味を引く模様が描かれている。また、舌を出すように下へ反り、先は3つに割れている。細かいところを見ていくと、なかなか面白い。 資料1: https://s.webry.info/sp/kobehana.at.webry.info/201609/article_17.html ネムノキの第2休憩所へ着いた。ここでまた一休みである。今日は暑いせいか、訪れている人が少ないようで、前を通り過ぎる人がいない。この休憩所の右側に紫色の花を咲かせたムクゲの樹がある。よく見かけるムクゲの花は白色やピンクが多いが、この紫のムクゲの花もいい。緑の中に咲く花を見ていると、暑さも心持弱まるようだ。 山側の土手を見ると、オレンジの花が見えた。ノカンゾウだろうかと思ったが、花弁の色が濃く、幅が広く感じた。その時、「キツネノカミソリ」の名前が浮かんできた。キツネノカミソリの葉は早春に伸び出し、夏ごろには枯れるという。従って、今は葉がない。花弁は6枚だという。牧野新日本植物図鑑によると、葉の形から、キツネノカミソリとなづけられたという。 古民家へ入って裏庭へまわった。すると、背が高く、白色の小さな花を付けたものがあった。この姿を見て、「オトコエシ」ではないかと思った。例年、オミナエシを見てからオトコエシを見た気がしていたので、驚いた。下から伸びた茎は上で枝分かれし、その先に散房状に小花を付ける。小花の先は5裂している。オトコエシの葉は羽状に深く分裂し、独特な形をしている。 チョウのようなものが葉に止まった。見たところガのようにも見える。チョウとガはどこが違っているのだろうか。過って、止まる時、「チョウは羽を閉じ、ガは開いたままと」と学んだことがある。不安定なので、もう1度調べてみた。資料によると、記憶に間違いなかった。更に資料では、触覚の先の違いについて、「チョウの触角の先は棍棒状で、ガは尖っている」と説明されていた。この説明を念頭に写真を見直すと、羽は閉じており、触覚の先は棍棒状になっている。その結果、チョウであると分かった。 更に、このチョウの名前を調べることになった。これは難問だと思ったが、資料1で「セセリチョウ」を選択すると、最後のイチモンジセセリへ到達した。更に、資料2で、イチモンジセセリを確認すると、間違いないようだった。 資料1:https://www.insects.jp/index.htm 資料2:https://www.insects.jp/konbunrinseseri.htm 撮影:8月22日
記 平成29年8月24日(木)
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