平成29年度                                                            舞岡公園の植物へ
2月11日(土)
前田の丘の広場 アカメガシワの冬芽 アカメガシワの冬芽 マユミの冬芽 マユミの冬芽

この樹は何の名前は クリの幹 クリの冬芽 ヤマグワの冬芽

2月11日(土)

 ここ2日ほどの天気は、暖かいが風が強い。町の中なのでビル風の影響もあるかも知れない。先日、新松田でカワヅザクラが大分咲いている光景を見て来たので、舞岡公園に1本だけあるカワヅザクラ状況が気になっていた。

 地下鉄駅を出ると、目の前をバスが通り過ぎて行った。あのバスに乗らなければと急いだ。乗ると、何時ものバスとは違い逆コースを歩くことになった。坂下口から歩く、何時もの逆コースである。

 昨年、1度前田の丘の広場の樹木を見ていたので、その後の様子を見に坂を上って行った。広場は草が綺麗に刈られ、歩きやすくなっている。右にヤマグワを見ながら奥へ進んだ。

 正面にアカメガシワの樹がある。見ると、大きな枝が折られている。葉がないので、折れ口が無残に見える。アカメガシワの樹を数えると、3本あった。アカメガシワの幹には、縦方向に赤褐色の線模様があることを記憶しているが、ここのアカメガシワの樹には明確に現れていない。ここでは冬芽を確認した。3本とも同じ冬芽をしている。間違いなくアカメガシワである。冬芽は裸芽で、表面は沢山の星状毛で覆われている。

 マユミの冬芽を見た。長さ、幅とも5㎜に満たなく、非常に小さい。前回見てから一月以上経過しているが、目に見えるような変化は現れてきていないようだ。改めて拡大してみると、色が緑色から赤褐色に変わり、先端が緩み始めたように見える。

 崖にあるこの樹は何だろうか。前回の時はここまで見ていなかった。一見すると、コナラに見える。しかし、幹の皮目を見ると、溝がコナラより深くなく、平らな面が見える。冬芽を見ればわかるだろうと、低い枝を探し、下ろしてみた。冬芽はコナラではなかった。丸い球状に近い冬芽である。記憶を辿ると、クリの冬芽を思い出した。確信はないが、恐らくこの樹はクリの樹だと思う。

 クリの冬芽  直ぐ隣にあるのはヤマグワである。冬芽が付く枝は黄褐色で、表皮が剥げかかっている。冬芽は、ボロボロな薄い褐色の芽鱗に包まれている。前回からふっくらとした形のままで、大きな変化はない。

撮影:2月8日
  記 平成29年2月8日(水)
2月12日(日)
3つの樹木(左からアワブキ、エゴノキ、ヤマボウシ) ヤマボウシの冬芽(花芽) ヤマボウシの冬芽(葉芽 エゴノキの冬芽 アワブキの冬芽

左:エゴノキ、中 :アワブキ、右:コブシ コブシ コブシの冬芽

2月12日(日)

 前田の丘の広場は1段低いところと、それよりも少し高いところの2段になっている。境に当たる低いところにサクラの樹が1列に5本植えられている。このサクラはソメイヨシノではないかと思っていたが、冬芽を見ると、オオシマザクらしいことが分かった。低い広場の樹木については、昨日まとめたので、今日は上の段を調べてみることにする。

 奥のサクラの脇にヤマボウシ、その左にエゴノキ、更にその左にアワブキの樹が並んでいる。今まで、ヤマボウシの幹には灰白色の斑点模様があり、エゴノキは黒味がかっていることを念頭に見てきたが、ここではこのことが通用しないようだ。何方の幹も灰白色の斑点模様があり、幹だけでは区別が難しくなった。そこで、冬芽を頼りにした。冬芽を確認することによって、ヤマボウシとエゴノキ樹の違いが分かった。しかし、一番左の樹の冬芽は、ヤマボウシ、エゴノキに比べると一際大きく、形も違っている。冬芽の先は、幾つかに分かれているように見えたが、星状毛に包まれた細長いものが複数かたまっているようだ。

 サクラの樹に沿って、上の広場にヤマボウシが植えられている。これも冬芽を確認することによってわかってきた。更に左奥へ入っていくと、エゴノキ、アワブキ、コブシが出てくる。エゴノキ、アワブキについては1度確かめたので、冬芽を確認することで、直ぐに見分けがついた。コブシは毛が豊かな冬芽をしているので、迷うことがなかった。

 緑の豊かな夏季には鬱蒼と草木が茂り、中へ入ることが出来ない前田の丘だが、冬季はたやすく中へ入ることが出来、色々な樹木を知ることが出来た。アカメガシワがこんなにもたくさんあったこと、ソメイヨシノと思っていたサクラの並木がオオシマザクラになったこと、新しくアワブキの樹が見つかったことなどが強く印象に残った。

撮影:2月8日
  記  平成29年2月9日(木)
2月13日(月)
瓜久保へ向かう入口 カッパ池 ガマズミの冬芽 ソシンロウバイ ソシンロウバイの花

サワグルミの冬芽 カッパ池の横道 ハクバイとコウバイ コウバイ ハクバイ

コウバイ

2月13日(月)

 前田の丘から瓜久保へ向かう入口に来た。右にミズキ、左にエゴノキがあり、夏季は葉が生い茂り、いつも日陰になっている。また、ここから先は山道へ入るので、薄暗い。ところがこの冬季は、葉が落ち、光が地面まで射しているので明るくなっている。

 山道へ入ると、コナラの高木が目白押しに出てくる。シロダモ、アオキ、ムラサキシキブなどの低木も散在している。右の奥にハゼノキがあったが、葉を落とした今はその存在が確認できない。階段を降り、平地に出た。目の前に見えるのはカッパ池である。山の出口に、「オヤッ」と思った樹が目に付いた。先が赤くなった冬芽が対生している。最初マユミではないかと思った。しかし、マユミの冬芽はこのように赤くならない。どうもガマズミではないかと思えてきた。ガマズミは湿っているところに見られる。ここは山から下りて来たカッパ池の近くなので、ガマズミがあっても不思議でない。写真を撮り拡大すると、星状毛に包まれたガマズミの冬芽そのものであった。

 ここからソシンロウバイが見える。既に花期を終え、花は見られないと思っていた。ところが、近づくと満開を少し過ぎた頃で、花弁には艶があり、未だ生き生きとしていた。樹の基に花が落ちていたので、完全に揃っていそうなのを拾い、花弁を数えてみた。花弁はらせん状になっているので、花弁を1枚1枚剥がしていくと、20枚あった。実際に数えてみて、こんなにもあるのかとしみじみ思った。

 前回は、サワグルミの冬芽を撮影しなかったので、今回は忘れないうちに撮影した。冬芽は高いところにあるので、望遠を使って撮影した。昨年12月8日に見た時、芽鱗が剥がれ始めていたのを確認したが、今日も同じ姿であった。同じ冬芽を見ているのでないので、確かなことは言えないが、芽鱗が剥げ始めて落ちるまでには2か月以上かかるようである。

 カッパ池の横道を撮影した。偶に来るので、沿道にある樹の名前も忘れがちである。先程撮影したサワグルミ、ヤマグワ、エゴノキ、カエデ、ケヤキなどを見ることが出来る。

 カッパ池の奥に広場があり、中央付近にコウバイ、ハクバイが1本ずつある。色々な所で、ウメは満開期を迎えているので、ここのウメはどうなったか気になっていた。瓜久保にはここの広場と、これから行こうとする休憩所に沢山のウメの樹がある。中へ入ると、予想とは違っていた。咲いているといえるのはコウバイで、花数が少なかった。蕾がたくさん残されているかと思ったが、蕾も余りなかった。一方ハクバイは花が咲き出したところで、殆どが蕾の状態であった。ハクバイが満開になるころにはコウバイの花が無くなるようだ。

 広場の入り口付近にブンゴウメと思われるウメがある。例年、このウメはコウバイやハクバイより遅く咲く。今見ると、赤くなった蕾が芽鱗から抜け出し始めており、早いものは、もうすぐ開花しそうに見える。
撮影:2月8日
  記  平成29年2月9日(木)
2月14日(火)
マンサク マンサク マンサク シダレウメ リョクガクバイ

リョクガクバイ:萼が緑色をしている ハクバイ ハクバイ ハナモモ ハナモモ

2月14日(火)

 奥の広場を出て、瓜久保休憩所のウメを見に向かった。坂道を下って行く途中で、マンサクがあることを思い出し、花を見た。マンサクは花弁が矩形で、珍しい形をしている。前回来た時、花が咲き始めたところだったので、若しかしたら咲き切っているのではと思っていた。見ると、まだこれからどんどん咲きそうなので、助かった。蕾から、咲き始めたもの、赤いもの、黄色いものなどが見られる。この花を見ていて、「赤いのが黄色くなるのか、黄色いのが赤くなるのか」という単純な疑問が思いついた。冬芽から出てくるところを見ると、赤い色をしている。花が開いたものに赤いものと黄色いものがある。このことから考えると、赤色から黄色へ変わっていくと考えるのが自然だろうと思った。

 瓜久保休憩所へ着いた。先程の広場では、ハクバイは蕾が多く、コウバイはほぼ咲き切ったようだった。瓜久保休憩場のウメを見渡すと、咲いているのは極わずかで、殆どは蕾の状態である。水田に面した側にあるウメのうち手前はシダレウメになる。緑色の枝についている冬芽の先は紅く色づき、大分膨らんでいる。

 このウメは萼が緑色をしているリョクガクバイになる。枝が緑色、萼が緑色であることもあるが、花弁がハクバイの白とは違い、純白に見える。このウメは花がいくつか咲いていた。

 この休憩所では、コウバイの開花が未だで、咲いているのは白色のリョクガクバイとハクバイである。リョクガクバイの花の中央部は緑色がかっているが、ハクバイは赤みがかっている。この点が、ハクバイには暖かさがあり、リョクガクバイには冷たさが感じられる起因なっているのかもしれない。

 トイレの前にアンズと思われるウメがある。このウメの冬芽は芽鱗が堅く、開花が一番遅くなると考えられる。小枝への冬芽のつき方を見ると。先の方では1つずつ互生になっているが、基へ近づくと、複数が互生になっている。小枝はウメのように綺麗な緑色ではなく、くすんだ黄土色になっている。記憶が定かでないので、これがアンズになるのか確信が出来ない。後日、花を確認すると、ハナモモの花が咲いた。

撮影:撮影:2月8日
  記  平成29年2月9日(木)
2月15日(水)
オニグルミの頂芽 オニグルミの頂芽と側芽 きざはし池 シジュウカラ ツグミ

アオキの果実 コムラサキの冬芽 タネツケバナ タネツケバナの葉

2月15日(水)

 瓜久保休憩所から狐広場へ向かった。この広場の一画にオニグルミの林がある。ここへ来ては、高いところにあるオニグルミの冬芽を撮影しているが、望遠で撮影するため上手く撮影できない場合が多い。今日は天気がよさそうなのでいい写真が撮影できそうに思えた。撮影結果を見ると、何時ものよりはいいが、未だ鮮明でない。頂芽が2つあるように見えるが事実なのだろうか。オニグルミの頂芽は裸芽だというが、この写真では外側の皮が剥がれかけているようにも見える。そして、その脇に1つと少し下に1つの冬芽が見える。脇に見える冬芽は雄花の花序になるようだ。

 オニグルミを見て再び園道へ戻った。「今日は野鳥観察の人が見えないなぁ」と思いながら北門を入った。きざはし池の前へ来ると、野鳥観察の人が何人かいた。今野鳥が来ていないのか、カメラを覗いている人はいない。いなくて元々と思い、カメラの向いている方向を見た。すると、動いているものが見つかった。何かがいると思い、じっと見つめていると野鳥が現れた。先日見たツグミである。写真に収めようと、カメラを向けた。動くので視野に入れにくい。思いりきってシャッターを切って、見直すと、写っていた野鳥はツグミでなく、シジュウガラであった。確か、ツグミを追っていたのだが、不思議に思えた。再度、ツグミを見ると、その近くに確かにシジュウガラがいた。気が付かないうちにカメラの視野に入っていたことが分かった。シジュウガラを数枚撮影した後ツグミを撮影した。

 水車小屋から水田の畦道へ下りかかった時、赤い実が見つかった。葉の影に隠れていてよく分からなかったが、見ていくうちにアオキの果実と分かった。アオキは、新葉が出始めているし、果実も熟し始めたようだ。

 水車小屋の脇にはコムラサキがある。昨年は、このコムラサキを見た時、一時「枯れてしまったのではと思った」ことを覚えている。今日見ると、冬芽が2個ずつ対生に付いている。「コムラサキの冬芽はこういう付き方をするのか」と思った。コムラサキに似ているムラサキシキブの冬芽は対生するが、1個ずつである。

 畦道を進むと、水田側に白色の小さな花が見えた。「ナズナかなぁ」と思ったが、ナズナしては早すぎる。茎を見ると、赤味がかり、毛が沢山出ている。葉を見ると、まだ出たばっかりで小さく、形がよく分からない。茎葉に毛が沢山あり、葉の縁に短い毛が鋸歯のようについている。花を見ているうちに、タネツケバナの名前が浮かんできた。

撮影:2月8日
  記  平成29年2月10日(金)
2月16日(水)
コウバイ ソシンロウバイ ウグイスカグラ:蕾 フクジュソウ ミツマタ

クサギの冬芽 リョウブの冬芽

2月16日(木)

 古民家へ入ると、日陰になり寒くなってきた。訪れている人が少なくひっそりとしている。庭のウメを見ると、コウバイは咲いているが、ハクバイは咲いていない。瓜久保休憩所のウメは咲き始めたばかりだったが、ここのウメも開花は遅いようだ。

 奥の庭にロウバイがある。ロウバイについて調べてみると、ソシンロウバイ、満月ロウバイ、和ロウバイの3種類があるそうだ。今までここまでは調べていなかった。ソシンは「素心」と書き、「本心、飾らない心」などの意味がある。ソシンロウバイは蝋のような艶があり、透き通った黄色い花弁をしており、満月ロウバイは花の中心に赤みがかった輪が見られる。和ロウバイは花が少し小さく、花の中心部が暗紅色になっている。以上のことから見直してみると、このロウバイはソシンロウバイになるようだ。

 資料:http://kokoro5656.at.webry.info/201201/article_6.html

 古民家の裏に回ったところにウグスカズラが2本ある。前回は花が見られたが、今日は花が見えない。花がないと、どの樹がウグイスカグラだか分かりにくい。思い当たる樹をよく見ると、薄いピンク色をした蕾が見つり、この樹がウグイスカグラだと分かった。

 沼の向こう側に今頃フクジュソウが咲いてくる。1月11日に来たときは、フクジュソウの芽生えすらなく、これで芽を出し、花をつけるのだろうかと思っていた。沼の縁を回って行くと、黄色いフクジュソウの花が見えてきた。芽生えから開花まで、約1か月である。短期間にここまで成長するとは思いもつかなかった。

 沼の周りをまわり、ミツマタのところへやってきた、ミツマタの姿はほとんど変わっていない。フクジュソウの成長の速さから考えると、随分のんびりしているように思える。1つの頭状花に沢山の花をつけるので、時間がかかるのかもしれない。

 直ぐ隣にクサギの樹がある。この冬芽を見ることはあまりなかったので,記憶が薄い。写真を見ると、冬芽は葉痕より大分小さく、葉痕の脇から葉痕を割りながら飛び出て来るように見える。裸芽と言われるが、この状況からは分からない。

 クサギに続いてリョウブがある。この冬芽は何度も見て来たので、大分様子が分かってきた。冬芽は早いうちに芽鱗を脱ぎ、裸芽になるというが、個体差が結構ある。今見る冬芽は、丁度1枚の芽鱗を脱ごうとしているところである。

撮影:2月8日
  記  平成29年2月11日(土)
2月17日(金)
ハンノキ:雄花、雌花がどの樹にも咲かなかった ハクバイ:満開を過ぎた ガマズミの冬芽 太い枝が折れたキリの樹 キリの冬芽

ヤマコウバシの冬芽 ウグイスカグラ

2月17日(金)

 午後になると、畦道は日陰になる。古民家の庭へ入った頃から寒くなったので、脱いでいた上着を着直した。ハンノキの花を見ようと畦道を歩いてきたが、今年は見ることが出来なかった。昨年からハンノキの様子がいつもと違うことに気が付いていたが、全く花が咲かないのはなぜだろうか。

 ネムノキの冬芽は小さい。そうこうしているうちに、ネムノキ休憩所へ来た。寒いが、ここで少し休憩をとった。水田の向こうにハクバイが見える。向こうは日当たりがいいので、ハクバイは早くから咲き始めた。望遠で覗くと、満開を過ぎたようだ。

 ハクバイの左側にガマズミがあり、右側にはキリの樹がある。カッパ池へ出たところでガマズミの冬芽に色がつき始めてきたことを確認している。ここのガマズミは、日当たりがよいので、先程より一回り大きくなっており、内側の赤い部分も大分外へ出ている。

 ハクバイの隣に2本の大きなキリの樹があったが、そのうち1本が昨年伐採され、景色が変わってしまった。残された1本のキリノキを見ると、伐採に追い打ちをかけるように大きな枝が折れていた。自然に折れたのか、折られたのかは分からない。いずれにしても回復不能な哀れな姿になって仕舞った。そのせいもあるのか、花芽のつきも悪いようだ。自然の成り行きと諦めるには忍びない。

 ばらの丸の丘へ向かい坂を上って行った。何時もとは逆コースで、この坂はきつく感じる。途中にヤマコウバシがあるので、それを見ながら一休みした。冬芽を見ると、上の方が薄い茶褐色に変わっている。動きが出始めたのだろうか。今年は花を見たいと思っている。

 この坂の2か所にウグイスカグラがある。ウグイスカグラは葉を出す前に花をつけるので、花がないと存在が分かりにくい。1本目は通り過ぎてしまったようなので、戻ってみたが分からなかった。2本目は、前回花を見ているので、凡その見当がついていた。上って行くと、薄いピンクの花が再び見えてきた。花が小さく、色が薄いので、見逃しやすい。

撮影:2月8日
  記  平成29年2月11日(土)
2月18日(土)
ナツツバキ ヒイラギナンテン キブシ アカシデの冬芽 エノキ休憩所

カワヅザクラ カワヅザクラ カワヅザクラ オオシマザクラの冬芽

2月18日(土)

 ばらの丸の丘へ上がりきると、道は緩やかな坂になったので、歩くのが楽になった。これから目指すのはもみじ休憩所のナツツバキである。冬芽を見ると、褐色の芽鱗に包まれており、芽鱗の表面には沢山の毛がある。この外側の褐色の芽鱗が剥がれると、白色の毛で覆われた冬芽が出てくる。今先の方に、白色の毛で覆われた冬芽の頭を出始めている。

 ナツツバキの冬芽を見た後、更に緩やかな坂を上って行った。道の左側にヒイラギナンテン、右側にヒュウガミズキがある。ヒイラギナンテンに黄色い花が咲き始めている。この花を見るときはいつも寒かったことを思い出した。2月の初旬はまだ寒い。葉はヒイラギの名前がつくように鋸歯が棘になっている。

 ばらの丸ノ橋の近くへ行くとキブシがある。このキブシもよく見ている。冬芽を見ると黄色い部分が大部外へ出てきた。更に黄色い部分にも境目が現れている。その内、ここが割れて花が出てくる。もう直ぐその時期がきそうだ。

 前回からアカシデの冬芽の大きさに変化が現れたか、注目しているが、今回もその変化は現れていなかった。開花は3月頃なので、まだ早いのかもしれない。

 ばらの丸ノ橋を渡り、おおばなの橋を渡り、カワヅザクラのあるエノキ休憩所を目指した。午後4時を回っているので、寒く、日が陰ってきた。カワヅザクラが撮影できるか心配だったので急いだ。新松田のカワヅザクラはそろそろ満開を迎えるころだと思うので、ここでも開花が結構進んでいるのではと思っていた。ところが、見ると、開花しているのは数輪だった。開花がこんなにも違うのかと思った。満開には、あと1週間はかかりそうだ。カワヅザクラはカンヒザクラとオオシマザクラからできたという。開花前の大きな蕾を見ると、カンヒザクラとほとんど区別がつかない。開花した赤味のあるピンクの花は実に綺麗に見える。まだ寒いが、この花を見ると、暖かな春になった気がする。

 最後に、このエノキ休憩所にあるオオシマザクラの冬芽の写真を撮影した。冬芽の先に黄色いものが現れ、何か変化が起こってきたように見える。しかし、中央部分は膨らんでいるが、芽鱗の多くはしっかり閉じている。

撮影:2月8日
  記  平成29年2月11日(土)
2月28日(火)
カワヅザクラ カワヅザクラの葉 オオシマザクラの冬芽 オオシマザクラの冬芽 エノキの冬芽

ミズキの冬芽 ミズキの冬芽 キブシの冬芽

2月28日(火)

 今日は、日曜日で風がなく行楽日和になった。舞岡公園に1本あるカワヅザクラはもう花の時期を終え、葉が出てきているのではないかと思い、見に出かけた。

 バスを降りると、ケヤキ広場からカワヅザクラのあるエノキ広場を目指した。エノキ広場の柵まで来ると、カワヅザクラの樹にピンクの色が見えた。未だ花が残っていることが分かる。近くへ寄ると、大分散ってしまっているが、確かに花が咲いていた。花の近くには若い新鮮な葉が出てきている。花の直径を測ると、3.5㎝あった。冬芽から出ている蕾の数を数えると、3個あった。

 新鮮な黄緑色の葉が出ていたので、少しポイントをチェックしてみた。形は楕円形で、先の方が広くなっている。更に、先端は急に細くなり伸びている。基部の中央には赤色の腺点が1対ある。基に近い葉脈は、3対ほど対になっているが、その上は交互に出るようになっている。両面に毛がないせいか、太陽の光が眩しく反射している。

 カワヅザクラは大分花が散ってきているので、次に来るときは完全に葉ザクラになっていると思う。直ぐ近くにこれから咲き出すオオシマザクラがあるので、冬芽の様子を見た。冬芽の先端が黄緑色になっていることが認められる。今見ている冬芽だけかと思い、周りの冬芽をいくつか見ると、みんな同じように先端が黄緑色になっていた。あと1月もすると開花になるので、冬芽の動きが表面に出来たといえる。

 オオシマザクラの隣にエノキの樹があるので、この冬芽も見た。エノキの冬芽は非常に小さいので、今まで何度か撮影しているが、鮮明な写真が撮れないで終わっている。今日の写真は鮮明に撮れた方に入る。冬芽は半円形をした葉痕を背負っているように見え、茶褐色をした数枚の芽鱗で覆われている。計測してみると、長さ3㎜、幅2㎜程あった。

 同じ広場にミズキの樹が数本あるので、此方の冬芽も見た。芽鱗に毛がなく、太陽の光を受け、暗赤色に輝いている。高い位置にあるので、ここでは大きさを計測することが出来ない。別の場所で測定したところ長さが1.2㎝、幅が0.5cmであった。写真で見ると、大分大きく想像したが、測定してみると、案外小さいものであった。

 おおおばなの丘へ向かった。ここの斜面にキブシが2本ある。キブシも早春に花を咲かせるので、その動きが気になっていた。一見大きな変化が見られないように見えたが、冬芽の先が緑色になっているのが分かた。暗褐色の芽鱗が開き、次にその内側の黄褐色の芽鱗が開き、緑色のものが出始めている。これが花になるのではないかと思われる。

撮影:2月26日
  記  平成29年2月26日(日)