平成29年度                                                            舞岡公園の植物へ
7月1日(土)
ナツアカネ? ネジバナ ネジバナの小花 ツマグロヒョウモン? カキの果実

大きなネムノキ ネムノキの花 ネムノキの小花

7月1日(土)

 畔の草花を見ていた時、目の前に赤とんぼが止まっていた。動くかと思ったら、じっとしている。急いで写真を撮った。腹の部分がずんぐりしている。ナツアカネになるのか、名前はよく分からない。普通見かける赤とんぼより色が濃く、真っ赤だったので、一寸吃驚した。

 ネジバナが咲いていた。ネジバナには右巻きと左巻きがある。この花を上から見ると、時計回りの右巻きになっている。印象の強い花なので、花を見ればネジバナの名前が出てくる。そのため、花弁の枚数やつくりなどについては考えたこともなかった。いま、どのようになっているのか知りたくなり、アップ写真を見たが、花のつくりがさっぱり分からない。牧野新日本植物物図鑑を見れば、何かヒントがあると期待したが、花弁の枚数には触れられていなかった。保育社の原色日本植物図鑑を当ってみても同様だった。ほぼ諦めきって、インターネットを使い、「ネジバナの花のつくり」で検索してみた。すると、資料1が見つかった。資料1によると、「ネジバナの花は、ラン科特有の花で、花被片6(外花被片3、内花被片3)、雌蕊、雄蕊は合体し蕊柱となっています。」と写真入りで説明されていた。この説明を読みながら、先程のアップ写真を見ていくと、ネジバナの花の謎が解けてきた。頂点と、左右にある紫色のものが外花被になり、頂点の外花被の内側にある薄紫色2枚と前に出た白色の大きなものが内花被になる。

 資料1:http://kamakura.travel.coocan.jp/spiranthes.html l

  ヒメジョオンの花に一頭のチョウが舞い降りてきた。どこかで見たような記憶があった。過去の写真を見えていくと、三ッ池公園で見たツマグロヒョウモンに似ている。どちらも側面からの写真なので、確かなことは分からない。

 資料:​https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2283.html
ネムノキ第1休憩所から炭焼き小屋の方へ入って行った。左右とも草が伸び放題になっている。花が咲いていないかと見たが、見つけられなかった。ネムノキ第1休憩所へ引き戻ろうとしたところ、カキの樹に果実が出来始めていた。直径が5㎝程度で、未だ緑色をしている。樹を見上げると、あっちこっちとけっこう果実が見つかった。

  ネムノキ休憩所へ来て、ネムノキの花の写真を撮った。ここの休憩所の周りにはネムノキがあり、丁度花が咲いていた。休憩所の右横にあるネムノキは一際大きく、花の数も多い。1個の小花を取ってみると、雄しべの根元は透き通るような淡黄色の苞に包まれ、そこから8本の雄しべが長く突き出ていた。雄しべの先はピンク色に染まっていて、これがネムノキの花の色になっている。

撮影:6月27日
  記  平成29年6月28日(水)
7月2日(日)
ゴウソ イグサ エゴノキの果実 オカトラノオ オカトラノオの花序

ミツバ ミツバの小花 タカトウダイ タカトウダイ

7月2日(日)

 ゴウソがある。これは今までに何回か見ているが、花の詳細を見たことはない。ただ、雄性の穂と雌性の穂があることは記憶にあった。しかし、この花を見ているときは、そのことを忘れていた。今写真を見ていて、思い出し、「雄性の穂は先の方にある」ということを思いつき、雄性の穂が写っていないか見直した。すると、雌花の穂の先に、何とか写っていることが分かった。以前の写真も再度見直すと、偶然その写真にも写っていた。雄性の穂は雌性の穂と比べると、細くて長い。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1328.html

 ゴウソと同じところにイグサがあった。写真を見ると、果樹が枝の途中から出ているように見えるが、花序の上の部分は苞だという。苞はつぼみを包んでいた葉のことであるので、花序の上の部分は花茎ではなくなる

​  エゴノキの果実が見えた。果実は楕円形で、枝から長い柄の先に1個ずつ吊下っている。この果実が吊下るところがエゴノキの特徴となっている。果実の基の部分は、苞に包まれた変わった形をしている

​  園道へ出て、先日気が付いたオカトラノオの様子を見に行った。花が咲いていないとき、この群落は何だろうか、と不思議に思ったが、花が咲いてみて、この正体がオカトラノオと分かった時は大きな感動を覚えた。いま再び見ると、花序の部分(尾)が大分長くなってきている。これだけの数が花開くと、見事な光景になる。この小花の先は、皆5つに分かれている。

 藪沿いを歩いていると、三つ葉の葉が目に付くようになった。三つ葉の葉と言えば、今まで見て来たのは、ウマノミツバである。ところが、花を見ると、この花はウマノミツバではない。この花が本来のミツバになるのだろうか。白色の花弁が5枚あり、雄しべも5本見える。

 道の反対側にタカトウダイが見えた。タカトウダイが何時頃見えるのか、記憶になかったので、昨年の記録を見ると、8月25日に記載していることが分かった。

  記載内容 「黄色い花弁に見えるものは雄花の腺体で、雄花が4つあることを示している。疣が付いた球体は雌花の子房で、その先に3本の花柱が出ていて、先が2つに分かれている。」

  このことを再度確認してみた。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1894.html
撮影:6月27日
 
 記  平成29年6月28日(水)
7月3日(月)
ガクアジサイ ガクアジサイ:白色 ガクアジサイ:ピンク色 キキョウ アキノタムラソウ?

アキノタムラソウ? ホタルブクロ ホタルブクロ:副萼が反り返っている コムラサキ コムラサキの花

ムラサキシキブ

7月3日(月)

 今はアジアイのシーズンで、外へ出ると、直ぐにアジサイの花が目に入って来る。先日も近くの公園で、大きなアジサイの株を見ている。

 園道から古民家へ入った。何時もなら訪れている人に会うが、今日はボランティアさん以外の姿が見えない。古民家の庭から前庭になっている薮を見ると、奥へ向かってアジサイが咲いていた。手前に白色、奥にピンク色のガクアジサイである。初夏の風情が感じられる。  古民家の裏庭を周ったが、前回から大きな変化がなく、新しい花は見つからなかった。沼から離れた時、キキョウが咲いていた。昨年もこの辺に咲いていたことを覚えている。この青紫色の花は人の目をよく惹きつける。


 オミナエシの出て来るところに紫色の小さな花をつけたものがあった。青色の花で、枝に輪生しているようだ。葉は奇数羽状複葉に見える。この時期だとアキノタムラソウが考えられるが、ナツノタムラソウにしては雄しべが突き出ていない。アキノタムラソウにしては、咲く時期が早すぎるし、花弁の色が濃い。どちらかのような気がするが、決定打が見つからない。

 ここにこんなにホタルブクロがある。いままでここにホタルブクロがあったことは覚えているが、こんなに見た記憶がない。ホタルブクロを見た時、もう何度も、副萼を見てヤマホタルブクロとの違いを見てきた。ここでも改めて確認した。確かに副萼が反り返っていた。

 再び畦道へ出てきた。水車小屋の近くまで畦道を進んで行った。水車小屋の近くにはコムラサキがある。「花は未だらろうなぁ」と思っていたが、見ると花が咲いていた。今日ここへ来るまで、何度かムラサキシキブの花を見てきたが、樹によって咲き方はまちまちだった。ムラサキシキブがこの状態なのだから、コムラサキの開花は未だだろうと予想していた。

 園道へ上がったところにムラサキシキブがあるので、コムラサキと比較するために園道へ出て行った。ムラサキシキブを見ると、薄紫色の花が咲いていた。咲き具合はコムラサキとほとんど変わらないように見えたが、よく見直すと、ムラサキシキブには花が散った跡が見える。やはりムラサキシキブの方が幾分早めに咲くようだ。

撮影:6月27日
  記 平成29年6月29日(木)
7月4日(火)
キリの果実 マユミの果実 ホタルブクロ クサレダマ カッパ池

サワグルミの果実 道が見えなくなった前田の丘

7月4日(火

 舞岡公園では3カ所でキリの樹を見ることが出来る。水車小屋の前はその1か所になる。花が開花した時期を狙って来ることはなかなか難しく、今年も綺麗なところを見ることが出来なかった。今は果実が出来始めている。上を見た。すると、下の部分が褐色の苞葉に包まれた緑色の果実が見えた。花が少なかったせいか、果実も少ないようだ。


 北門を出で、瓜久保休憩所へ向かった。北門の入り口に大きなマユミの樹がある。様子を見ると、長い花柄の先に角張った果実が沢山付いている。果実には4個の稜があり、中に4個の種子ができ、ここから分裂してくることが予想できる。黄緑色の果実はこれからピンク色へと変わっていく。
 直ぐ近くに、ホタルブクロの群生があった。今日は何度も見てきた。それでも、ホタルブクロか、ヤマホタルブクロか見分けたくなる。萼の様子を見ると、細長い、また、副萼は反り返っている。これはホタルブクロになる。

 再びクサレダマが出て来た。以前、石川県で、ヨシに負け、生育範囲が狭まり、絶滅危惧Ⅱ類とされているということを知った(資料)。ここもヨシと競合している。今はまだたくさん見られるが、いずれ絶滅が危惧されるようになるのだろうか。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1392.html

 カッパ池へやって来た。奥にヨシ、手前にミゾソバが群生していて、もう水面は全く見えない。ヨシは水の多いところ、ミゾソバは水の少ないところに生育する。この様な性質から住み分けが行われていると思うが、これからどう遷移していくのだろうか。  先日、上手く撮影できなかったサワグルミの撮影に挑戦しようとした。しかし、撮影条件が悪い。果実は上の方にあり、葉の陰に隠れているので、暗くて、よく見えない。色々考えて撮影したが、思うような結果が得られなかった。透き通るような薄い苞葉の中に果実が入っていると想像できるが、確認できない。

 瓜久保から前田の丘へ回った。坂道の脇に咲いていたウツギやエゴノキなどは、全て花を落とし、花らしい姿が見えない。今日は、前田の丘にあるアカメガシワの雌雄を確認したいと思っている。坂を上がると、ススキやセイタカアワダチソウは、先日よりさらに草丈が高くなり、横へも張り出していた。先日あった道は草で覆われ、見えなくなっている。奥のアカメガシワのところまで行けるか気になった。

撮影:6月27日
  記  平成29年7月1日(日)
7月5日(水)
アカメガシワ アカメガシワの雄花 アカメガシワの雌株 アカメガシワの雌花花序 クリの果実

アワブキの果実 クヌギ休憩所 アカメガシワの雌花

7月5日(水)

 ススキ、セイタカアワダチソウ、クズの猛威を感じながらアカメガシワの樹へ近づいて行った。上の方は手で押し分けられるが、下の方は見えない。足を進めると、クズが引っ掛かる。クズのつるは丈夫で、切ることはできない。危うく転びそうになった。  アカメガシワの樹へ着くと、思っていたように、雄花が咲いており、この樹は雄株だった。淡黄色の苞から沢山の雄しべが出ている。近くには淡黄色の球体が見える。これは雄花の蕾になる。花枝、苞とも細かな毛(星状毛)が多い。

 雄花を見たので、雌花はないものかと探した。アカメガシワは雌雄が別株なので、雄花の付いていた樹とは別の樹を見つけなければならない。近くにあるかと気になったが、探すと、雄株の上の方に雌花らしいものが見えた。花から幹へと辿って行くと、雄株の後方にあり、別株になっていた。間違いないと思い、望遠写真を撮った。茶褐色に染まった突起が見える。資料によると、「花柱は3〜4個で、乳頭状突起が密生する」と説明されている。茶褐色に染まった突起は花柱になるようだ。更に細かいところを知りたいところだが、望遠写真ではこれ以上は分からない。
 資料:https://matsue-hana.com/hana/akamegasiwa.html

 直ぐ隣にクリの樹があるが、先日のようには行くことが出来ない。背丈を越すスキキなどを押し分け進んだ。先の見えない迷路のようである。クリの雄花は無くなり、雌花だけになっていた。その雌花も花期を終え、果実の形成期に入っていた。「雌花は1か所に3個の集まっている」というが、花の咲いている時期は、この3個が見難かった。今見ると、花の時期より分かりやすいようだ。
 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2289.html

 前田の丘で、もう1つ見たいものがある。アワブキはどうなっただろうか。先日は花と果実が混ざり合っていた。恐らく、今日はすべて果実に変わっていることだろうと思う。アワブキの樹の方を見ると、前方は草で塞がれている。再び草を押し分け進んだ。思った通りアワブキには小さな果実が花火のように付いていた。アワブキの語源を調べると、「枝を切り燃やすと、切り口から盛んに泡が出る」ことが由来だという。
 アワブキを見て、園道へ戻ろうとしたところ、以前の道は全くなくなっている。進にも進めない。諦めて通れそうなところを通って、上へ出た。そこは、クヌギ休憩所だった。ここへ来るのは始めてである。周りにはクヌギの樹がある。ここから下を見ると、梢に赤みを帯びたものが沢山目についた。何だろうかと、望遠写真を撮り確認すると、先程見たアカメガシワの雌花であった。ここには、「こんなにも沢山あるのか」と吃驚した。この状況なら、下方に下がっている枝があるかも知れないと思い、坂道を下りって行った。予想通り手ごろな枝があった。雌花を見ると、3本の花柱があり、星状毛で覆われていることが分かった。さらに、花柱の下の子房には糸のような短いものが多数出ていることが分かる。

撮影:6月27日
  記  平成29年7月2日(日)
7月14日(金)
ヒナタイノコズチ 葉の表:毛が沢山ある 葉の裏:毛が沢山ある アカメガシワの幼木 ミズヒキ

カナムグラ モントブレチア ハンノキ? 葉:表面 葉:裏面

7月14日(金)

 梅雨が明けないが、気候は本格的な夏に入ったようで、毎日30度を超す酷暑が続いている。舞岡公園のリョウブ、アキノタムラソウなどが気になっていたので、出かけた。
 何時もとは逆方向のバスが直ぐに来た。今日は、坂下口から舞岡川に沿って進むコースを進むことになる。ここは人が余り通らないせいか草が茫々としている。入った突端、イノコズチが広がっていた。花や蕾は未だついていない。イノコズチにはヒナタイノコズチとヒカゲイノコズチがある。この2つがまだよく区別できない。ヒナタイノコズチの葉の両面には毛が沢山あるということは知っている。しかし、どの程度でヒナタイノコズチになり、ヒカゲイノコズチになるのか分からない。今見ているイノコズチは日陰にある。日陰なら、ヒカゲイノコズチと思うが、写真を撮ってみると、両面に沢山の毛がある。この写真から判断すれば、このイノコズチはヒナタイノコズチになる。

 小川の中から1本の樹が突出ている。この大きな葉の形には見覚えがある。これはアカメガシワではないだろか。長い赤い柄、3つに割れた大きな葉の形はアカメガシワの葉である。色々な所でアカメガシワの幼木を見かけるが、まさか小川の中から出て来るとは思ってもみなかった。
 左側の垣根付近を見ると、ミズヒキに赤い色がついていた。ミズヒキの葉は見てきているが、何時、花茎が出て来るのか捉えていない。花茎はけっこう長いのだから、気がついても可笑しくないのだが、気が付いたときは、このように花がついた時である。

 カナムグラが蔓延っている。最近は、カナムグラをよく見ていない。つる性の茎を触ると、逆棘があり、痛みを感じる。カナムグラは、クズほどではないが、非常に勢力が強く、藪の縁を完全に覆ってしまう。ここも広い範囲を覆っている。
 小川に沿って進むと、オレンジの花が見えてきた。「あれは、モントブレチア」ではないだろうかと思った。写真で確認すると、間違いなかった。モントブレチアは、今いろいろな公園で花を咲かせている。この様な薮にどのようにして入ってきたのだろうか、考えると不思議である。

 大きな樹が見えた。幹を見ると、不規則な割目の皮目が見られる。こういう皮目が見られるのは、コナラやスダジイ、クスノキである。コナラの皮目はもう少し粗いので、コナラではなさそうだ。葉を見れば、手掛かりが出て来るのだがと、葉を探したが、高いところにあり、よく分からない。近くに長い枯れた棒があったので、それを使って枝を下げて写真を撮った。葉の裏は褐色でない。葉脈は3脈でない。こうなると、スダジイやクスノキではなくなる。資料の樹木図鑑を利用し、検索していくと、ハンノキが出て来た。ハンノキと言えば、舞岡公園の代表的な樹木である。今年は、花や果実を見ることが出来なかった。そのため、関心が薄くなり、葉をよく捉えていなかった。そこで、もう1度振り返って調べてみた。ハンノキの幹には割れ目の皮目があったことは覚えている。資料2で再度確認すると、どうもこの樹はハンノキになりそうだ。それにしても、今まで見てきた中で、幹が一番太い

 資料1:http://www.chiba-museum.jp/jyumoku2014/kensaku/(樹木図鑑)

 資料https://www.uekipedia.jp/%E8%90%BD%E8%91%89%E5%BA%83%E8%91%89%E6%A8%B9%E2%91%A2/%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%8E%E3%82%AD/

撮影:7月10日
  記  平成29年7月10日(月)
7月15日(土)
モンテブリチアを覆うヤブミョウガ ヤマグワ ここの大きな樹の名前は? カクレミノ モンキアゲハ?

モンキアゲハ? シロダモ キブシ キブシ ムラサキシキブ

7月15日(土)

 モンテブリチアを覆っているものを見ると、見覚えのある葉をしている。ヤブミョウガではないだろうか。花や果実が見られれば確認が出来るが、小川の向こう側にあるあるので、そこまでは確認できない。

 この樹は何の樹だろうか。花や果実がないと、手掛かりが少ない。葉を見ると、広めの楕円形をしており、中には片側に深く割目の入っているものが見られる。この形はクワの葉の形になる。この樹は、恐らくヤマグワになるのではないだろうか。

 小川の向こう側の大きな樹が此方へ向かった枝を張り出している。そのために、ここの園道は日陰になっている。お陰で、ここは直射日光に晒されることがない。「この辺にカクレミノの樹があったと思ったが」と思っていると、見つかった。この葉も幅広い楕円形をしていて、3つぐらいに大きく割れている。この葉も独特な形である。

 小川を見つめていると、アゲハチョウの一種と思われるチョウが1つがい舞ってきた。写真に収めようと試みたが、暗い上に、アゲハチョウが黒味がかかっているので、鮮明な写真が撮れなかった、後翅に白い紋が目立つので、モンキアゲハのようだが、確かなところは分からない。

 シロダモが見える。シロダモはヤブニッケイに似ている。葉を見ると、どちらも3脈が目立つ。この2つの違いについて過って調べたことがあるが(資料)、この2つがまだよく区別付けられない。葉の裏を見ればシロダモは白色だが、ヤブニッケイは白色でないので、区別がつくといわれているが、いまのところまだ明確に区別がつけられない。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-514.html

 面白そうな葉をつけた樹が出て来た。葉の縁が波を打っている。葉の縁には浅く、細かい鋸歯がある。何だろうかと思い、手掛かりを探して葉や枝を細かく見渡した。すると、果実が見つかった。果実は緑色の粒が集まっている。この姿を見て、この葉はキブシではないかと分かってきた。キブシの花、果実については何度も見てきていたが、葉についての特徴は記憶に残っていなかった。色々な資料を見たが、キブシの葉の縁が波を打っている点について触れた資料はなかった。何か間違えている気がしないでもない。

 向こう側に見える樹はムラサキシキブではないだろうか。舞岡公園にはあちこちにムラサキシキブの樹があるが、今年は、花がよく咲いている光景を見ることが出来なかった。ムラサキシキブの花の咲き具合は、ここだけでなく、三ッ池公園などでもあまりよくなかった。もう、花期は終わってしまったのだろうか。花の咲が悪いということは、果実の実りもよくないことへ繋がる。>

撮影:7月10日
  記  平成29年7月11日(火)
7月16日(日)
エゴノキの果実 ミズヒキ? ウマノミツバる ウマノミツバ クリの樹

クリの果実 タケニグサ この樹の名前は? 葉:ムクノキの葉

7月16日(日)

  エゴノキが見えてきた。エゴノキは白色気味の楕円形の果実を枝から吊下げる。沢山の果実が、風鈴のように枝から吊下る光景はエゴノキの花期後の風物であり、見る人の目を楽しませてくれる。殻斗というか、苞というか、緑色の帽子をかぶった姿は滑稽な姿として映る。

  ここの小川へ入ったところで、ミズヒキの花を見てきた。ここにたくさん見られるのもミズヒキと思われるが、花が咲いていない。葉は楕円形で、毛が多いようだ。アップ写真を撮っておくべきであった。それにしても、花茎が何時伸びてくるのか、蕾を付けた時の花茎を見たいと思っている。

 ウマノミツバはもう終わりだろうと思っていたら、ここの道筋には時々現れてくる。今まで鮮明な写真が撮れていないので、再度挑戦した。しかし、何度試みても上手くいかない。この花には、両性花と雄性花があるという。何とか2つの区別がつくが、それぞれについての詳細は知ることが出来ない。

 クリの樹が見えた。クリは普通栽培されるので、民家の近くにある。この藪の中にあるということは、自然に生えて来たのだろうか。起源は謎である。クリの樹に雄花の姿はない。雌花も花期を終え、果実生成期に入っている。雌花を見ていた時、1つの苞の中に3つの花があった。苞は毬になるというので、1つの毬の中には3つの果実が出来るようになる。今はどこに雌花があったか、分からなくなっている。

 タケニグサが見えた。先日タケニグサは色々な所で見られると書いているが、ここの藪のようなところにも生えてきている。本当に生きるすべにおいては条件を選ばないように思える。

  スラーッと上へ伸びている樹がある。これは何の樹だろうか。幹は白っぽく縦方向に線模様が見える。幹だけを見ていたので、手掛かりが少ない。葉が見えないだろうかと、探すと、葉は上空にあった。遠目にはケヤキの葉のように見える。しかし幹はケヤキではない。何だろうかと手掛かりを求めたが、幹と葉しかない。低いところに枝がないだろうかと探していると。畑の方へ伸びている長い枝があった。「少し高いなぁ」と思っていると、小川の縁に長い枯枝があった。運がいいと思って。この長い枝なら、畑へ伸びている枝に届く。この枝のおかげで、下まで枝を下げることが出来た。写真を撮り、葉を確認すると、ムクノキの葉であった。もう1度幹を見直すと、ムクノキのみ樹に見えてきた。

撮影:7月10日
撮影:7月10日
  記  平成29年7月11日(火)
7月17日(月)
ミズキ ミズキの果実 カラムシ カラムシの葉:表 カラムシの葉:裏

マグワ? ウワズミザクラの果実 ウワズミザクラの果実 標識

7月17日(月)

 茶褐色の曲がりくねった幹が目に入ってきた。幹を見ていただけでは、この樹が何の樹かさっぱり分からない。葉を探してみた。葉は楕円形で、鋸歯が見られない。「まさか、ミズキではないだろう」と思って、更に見直した。すると、果実が見えた。上辺を一直線にそろえたような果実の集まりはミズキの果実になる。ミズキの幹は灰白色で、縦方向に不規則な線模様がある。ところがこの樹の幹にはそのような模様は見られない。変だと思い、褐色の部分を拡大してみた。すると、そこは樹皮が剥げているようだった。剥げていない部分を見ると、微かに線模様が見つかった。やはり、この樹はミズキになるようだ。

 小川沿いにヤブマオに似たものが見えてきた。見ていると、よく似ているが、葉の様子がどことなく違っているように見えてきた。ヤブマオは既に穂をつけ出しているものを見てきているが、これには、まだ穂らしきもがは見当たらない。ヤブマオの円形に近い葉の形に比べると、此方はやや細長く、先へ行くにつれ次第に細くなり、最後は尾状になっている。表面には小さなぶつぶつがたくさん見られる。裏面は白色で、細かい毛が密生している。これはヤブマオではなくカラムシになるようだ。

 小川沿いにクワの樹が見える。このクワの葉を見ると、深い切れ込みがあり、ヤマグワの葉とは少し違うように見えてきた。昔の畑には、養蚕用に使われるクワが栽培されていた。その時の葉に似ている。養蚕用の葉はマグワと言われ、資料によると、「花柱が長く、果実になっても残る」と説明されている。この辺を調べてみたいが、このクワの樹には果実が見られない。

 資料:http://matsue-hana.com/hana/maguwa.html

 藪の中の樹にオレンジ色の果実が付いている。この果実は過去に見た記憶がある。その時、この果実をキブシの果実としていた(資料1)。また、7月15日付で、キブシについて考察している(資料2)。資料2を振り返って見ると、再び疑問を感じるようになった。キブシの果実の写真を見ると、殆どが楕円形の緑色をしている。オレンジ色をしている果実の写真は皆無に近い。この果実がキブシの果実になるのだろうか。資料3を見ると、写真はないが、「液果.1cm前後の球形で黄褐色に熟す.果期:7~10月.」と説明されていた。後日確認すると、ウワズミザクラであった。

 資料1:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1395.html 
 資料2:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-2333.html 
 資料3:http://www.chiba-museum.jp/jyumoku2014/dat/k/kibushi/kibushi.html

 舞岡町小川アメニティと書かれた標識が出て来た。舞岡川沿いの園道には雑草が茂り、小川の向こうには色々な樹木が茂り、鬱蒼となっている。人為的な手が余り入っていないので、樹木や雑草を調べるのには最適な環境が保たれている。

撮影:7月10日
  記  平成29年7月12日(水)
7月18日(火)
サワグルミの果実 ヤマボウシの果実 コブシの果実 ダイコンソウ ダイコンソウの花

ニシキギ ニシキギの新芽

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7月18日(火)

 瓜久保休憩所へ来て、少し休憩をとってから坂の上にあるサワグルミを見に行った。サワグルミは山側と田圃側にそれぞれ1本ずつある。先日写真を撮った山側のサワグルミを見た。果実は何本か吊下っているが、いずれも葉の陰になっていて鮮明に見えない。田圃側の方へ回った。先日まで何度か果実を探したが、見つからなかった。今日はどうだろうかと、梢を見回すと、光の当たっている上の方に1本の花序が見えた。光が当たっているので、いままでよりは鮮明な写真を期待し、シャッターを切った。期待しながら見直すと、結果は思わしくなかった。高いので、どうしても鮮明さに欠けてしまっていた。それでも苞葉の中に果実が包まれていそうなことは分かった。

 カッパ池を見ると、ヨシが大きくなり鬱蒼としている。その横ではカッパが相撲を取っている。その傍のヤマボウシを見た。もう花は咲いていない。花がないと、どこにヤマボウシがあるか、直ぐには分からない。見渡すと、葉の先に緑色の塊が上へ向かって付いている光景が目に入ってきた。この塊を見て、この樹がヤマボウシと分かった。花時のヤマボウシは大きな萼を付けていたので、大きく見えたが、今は、中心部だけが残された小さな塊になっている。

 コブシの枝が何本も垂れ下がっている。花は上の方にあって手が届かなかったが、今見える果実は手で掴むことが出来る。枝に沢山の葉や果実がついたので、その重みで枝が下がってきたと考えられる。離れて見ると、放置され、荒々しくなった姿に見える。

 瓜久保休憩所へ戻ってくるところで、黄色い花を見つけた。昨年、ここで同じ花を見た記憶があるが、名前を思い出せない。萼が反り返っているところはケキツネノボタンに似ている。しかし、花の様子や葉が違っている。再度調べ直すと、ダイコンソウの名前が出て来た。極ありふれた名前である。昨年の資料を見直し、この花はダイコンソウに落ち着いた。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1913.html


 ニシキギを見た。ニシキギの枝には板のような翼が捻じれるように付いている。1度見ると、この翼が強く印象に残る。今は花がないので、新芽を見た。新芽はこれから冬芽となり、来春まで大きな変化が見られない。新芽は葉腋に1つずつ付いている。茶褐色の小さな粒なので、詳細を知ることは難しい。葉には短く細かい鋸歯が見える。

 ニシキギの直ぐ近くにマンサクがある。ニシキギを見るときは、大抵このマンサクも見ている。マンサクの葉は円形に近い大きな形をしている。慣れないうちは、この葉を見てガマズミと間違えた。新芽は葉腋の脇に1つ見える。新芽を見ていると、新芽に重なるように柄のようなものが見えた。今年咲いた花の残痕かも知れない。

撮影:7月10日
   記  平成29年7月15日(土)
7月19日(水)
タイアザミ? ヒヨドリバナ ヤブマオ ヤブマオ:雌花 チダケサシ

アキカラマツ

7月19日(水)

 瓜久保休憩所へ近づいたとき、大きなロゼット状の葉が見つかった。アザミの葉であることは間違いないようだが、何というアザミカ決めがたい。初夏頃咲くのはノアザミになる。今、このアザミには花がないので、ノアザミではない。アザミの種類には色々あるようだが、知っているものは少ない。夏ごろよく見かけるアザミはタイアザミである。また、大型で、総苞片が棘のように鋭くなるものにアメリカオニアザミがる。このアザミは恐らくタイアザミになると思えるが、後日花を確認したい。

 散房状に白色の蕾が沢山付いている花が見つかった。葉は互生で殆ど柄がなく、縁には鋸歯がある。花茎は葉腋から出ていて、表面に綿のようなやわらかい毛が沢山付いている。未だ花を咲かせていないが、ヒヨドリバナと思える。

 先程、カラムシのところで、考えたヤブマオが見えた。頂部に紐のような花序が伸び、そこに小花が付いている。資料によると、「ヤブマオは下部には雄花序を上部には雌花序を出す」という。従って、この花序は雌花花序であり、小花は雌花になる、資料をまとめた時、雄花を見ていなかったが、今回も雄花を見なかった。見なかったというより、分からなかったと言った方がいい。ヤブマオは身近に見つけることが出来るので、近いうちに再度挑戦したいと思っている。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1408.html

 ネムノキ休憩所へ来たとき、水路を覆うようにチダケサシの花が伸びていた。先程チダケサシを見たが、この名前を知ったのは、この場所であった。小花には細長い花弁が5枚あるというが、肉眼では確認が難しい。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1408.html

 アキカラマツに花がつき始めていた。アキカラマツの小葉は、人の足のような変わった形に特徴がある。黄緑色の小さな花で、詳細は分かり難い。花弁のように見えるのは萼で、直ぐに落ちてしまうという。今は咲き出したところなので、萼が見える。そこから何本か葯を付けた雄しべが伸びているのは分かるが、雌しべの存在が分かり難い。雌しべは花柱がなく直接子房についているという。<br
撮影:7月10日
  記  平成29年7月16日(日)
7月20日(木)
ヤブガラシの花 上:雄期の花 下:雌期の花 オカトラノオ ナツノタムラソウ?:雄しべが曲がっていない ナツノタムラソウ?:雄しべが曲がっていない

ミソハギ

7月20日(木)

 ヤブガラシに花が見えてきた。ヤブガラシの花については過って調べたことがある。その時、「ヤブガラシの花は、咲き始めは雄期で、それからら雌期へ移行する花」ということを知った。オレンジ色に変わった小花を見ていくと、葯を付けた長い雄しべのある雄期の花と雄しべがなくなり雌しべだけになって仕舞った雌期の花が確認できる。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1836.html

 オカトラノオが見えてきた。いつも見るオカトラノオは群がって咲いていることがない。ここに見るオカトラノオも群がっていない。前回古民家を出て、ネムノキ休憩所へ向かうところで沢山咲いている群落を見た。そのとき、「オカトラノオも群落をつくるのか」と初めて思った。この小花も5弁花のように見える。太くてあまり長くない花序を見ていると、成る程「虎の尾」に見えてくる。

 この花はナツノタムラソウ、アキノタムラソウのどちらなのだろうか。前回来たときから、この花を見かけるようになった。この2つの花はシソ科で唇形花である。唇形花というと上唇と下唇とがある。上唇を見ると、旗状に立ち上がり、その内面に雄しべが張り付くように付いている。下唇は上唇のように単純なつくりではない。まず3つに割れ、そのうち2つが両側を囲むように立っている。残りの1つが一番大きく、下へ伸び、先が2つに割れている。内側には奥から白色の模様が伸びている。ナツノタムラソウとアキノタムラソウの違いを調べると、多くの資料には、ナツノタムラソウの方が色が濃く、アキノタムラソウは雄しべが花弁から突き出ていていると説明されている。しかし、この2点で調べてきたが、2つの区別はつかなかった。色々調べえ行くうち、下の資料が見つかり、「ナツノタムラソウやシマジタムラソウは雄しべが曲がらず、花冠の中間から外へ突き出る」ということを知った。アキノタムラソウの雄しべは先が曲がり、花弁から出ていないということである。雄しべが曲がっているか、伸びているかで区別がつくらしい。このことを念頭にこの花を見直すと、雄しべの先は曲がっていないので、ナツノタムラソウになるようだ。

 資料:http://mikawanoyasou.org/data/akinotamurasou.htm 

 ミソハギが見えた。舞岡公園では昨年もこの花を見ている。記録によると、花について「花は3-4つほどが輪生している。1つの花には紫色の花弁が6枚あり、縁は縮れている」と記録している。花は円筒形の花のように見えるが、円筒形の部分は萼で、先が6つの分かれ、そこから花が出ている。

撮影:7月10日
  記  平成29年7月16日(日)
7月21日(金)
ヤマハギ ヤブラン ヤブカンゾウ 水田風景 ムラサキツメクサとクサレダマ

クサレダマ オカトラノオの群生地 タカトウダイ タカトウダイの花

7月21日(金)

 ハギが咲いている。ハギは秋を代表する花である。ところが、秋を待たず、いや、夏を待たず咲き始めている。昔よりも季節が早まってきたのだろうか。人の考えている季節と、自然の季節にずれが出てきていることを感じる。このハギは花序の枝が長く、小花を見ると。大きな旗弁が上に向かい、竜骨弁が翼弁より長くなっている。ハギの仲間にもいろいろあるが、このハギはハギの中でも代表的なヤマハギになる。

 古民家へ入ったところで、ヤブランが咲いていた。先日、三ッ池公園でヤブランの開花を見て、「早いなぁ」と驚いたばかりである。ここでも開花を見ると、「ヤブランはそろそろ咲き出すものか」と思えてしまう。開花を確認するために近づくと、色づいてはいるが、まだ蕾だった。それにしても色付くのが早すぎるのではないだろうか。

 さらに奥へ入ると、オレンジの花が道をふさぐように咲いていた。ヤブカンゾウで、この花も三ツ池公園で見てきた。ヤブカンゾウはユリの仲間のように見えるが、ススキノキ科ワスレグサ属で、別物であるということだった。

 資料:http://matsue-hana.com/hana/yabukanzou.html  

  水田の畦道へ出て来た。視野が広がり、水田の緑が美しい。前回は、田植えの後で、苗が小さく、水面が見えていたが、今は水面が見えない。短期間の間だが、それだけイネの背丈が高くなってきたことになる。

 畔を見ると、相変わらずムラサキツメクサが多い。同じツメクサの仲間のシロツメクサは殆ど見ることがない。シロツメクサはムラサキツメクサより水気の少ないところが生育条件にあっているのかもしれない。ムラサキツメクサには驚くほど背丈の高いものも見つかる。ムラサキツメクサの後方にクサレダマが見える。クサレダマのところはムラサキツメクサの生育地よりさらに水気が多い。

 園道へ上がり、前回見たオカトラノオの群生地を見ると、冴えない光景に変わっていた。2週間ばかりの間だが、オカトオラノオに瑞々しさがなくなっていた。こんなに早く衰えてしまうものかと、自然の厳しさを痛感した。

 タカトウダイの背丈が一段と高くなってきた。小花を見ると、4枚黄色い花弁のようなものが見える。此れは腺体と言われ、内側に雄しべがある。その後、その中心から球体が伸びて、その先にめしべが出て来る。所謂、最初が雄性期で、その後雌性期が来ることになっている。なかなか興味深い花である。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1894.html

撮影:7月10日

  記  平成29年7月17日(月)
7月22日(土)
チダケサシ トダシバ? この葉舌はトダシバではない? ばらのまるの丘の緑 ネムノキ

花を終えたリョウブ 花を終えたナツツバキ アカシデの果実 ヤマハギ ヤマハギ

7月22日(土)

 ネムノキ休憩所の前のチダケザシの花が大分増えてきた。昨年、この場所で初めて見たが、その時は、うっかりすると通り過ぎてしまうほど目立たなかった。今日は、先程別の場所でこの花を見てきている。何だか舞岡公園で増え始めてきた気がする。花枝に花を密に付けるので、1つの小花を見分けるのが難しい。以前小花の花弁を数えたら5枚あった。

イ チゴツナギを細く、しかも背を高くしたものが現れて来た。今年になって初めて見かけるものだが、毎年、名前を決めかねている。今までこれをトダシバとしているが、自信がない。葉舌を見ると、三角形をしている。この形を見て、「これはトダシバではないのでは?」と思えてきた。この葉舌はイチゴツナギに似ている。もっと繊細にチェックをしておくべきであった。

 ネムノキ休憩所で休憩をとった。水田とその向こうに臨むばらのまるの丘の緑が美しく、目に入って来る。こういう景色を見ていると、目が癒され、心が和まされる。水と緑の大切さがしみじみと分かる。休憩所の横のネムノキは大きく枝を伸ばし、沢山の花を付けている。中には枯れだした花も見られるが、今一番よく咲いている時かもしれない。

 水田を後にして、坂道を上り、ばらのまるの丘からもみじ休憩所へ来た。ここのモミジの緑も美しい。此処で、園道の脇のリョウブを見た。先日は、見ている傍からぽろぽろと花が散ってきたが、今はその光景はない。花はもうほとんど散って仕舞ったようだ。7分咲きのような5弁花が思い出される。

 広場の脇にあるナツツバキからも花が消えた。厳しい暑さを前に、初夏の花の多くはその役目を終えたようだ。花の終えた後には、深い緑が残されている。直射日光を遮る日陰の黒色が鮮明になって来た。木陰で休むと、涼しく、いままでの疲れが癒される。

 ばらのまるの橋からいつも見るアカシデを見ると、果実が鮮明に見えるようになってきた。鮮明に見えることは大きくなってきたことを物語っている。アカシデの苞葉は3つに分かれているというので、再確認した。写真での確認は難しいが、複数に割れているのが分かる

​  最後に見るのはハギである。ばらのまるの橋を渡り、右へ進むと両側にハギが見えてくる。既に花は沢山咲いている。ここのハギを最初に見た時、色々なハギが混ざっているように見えたが、よく見ると、皆ヤマハギのようだ。

撮影:7月10日
 記 平成29年7月18日(火)