平成29年度 舞岡公園の植物へ | ||||
9月1(金) | ||||
タマアジサイの蕾 | オミナエシ | オミナエシの小花 | クサギ | キンミズヒキ |
トロロアオイ | ミソハギ | |||
9月1(金) 撮影:8月22日
記 平成29年8月25日(金)
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9月2日(土) | ||||
サトキマダラヒカゲ | カラスザンショウか | カラスザンショウの果実 | ヤブラン | コムラサキの花 |
コムラサキの果実 | 伐採されたヤマグワ(左)とマユミ(右) | |||
9月2日(土)
撮影:8月22日
記 平成29年8月25日(金)
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9月3日(日) | ||||
マユミ | オカトラノオ | ススキ? | シラヤマギクとミソハギ | シラヤマギク |
ミソハギ | ギボウシ | キンミズヒキ | ヒヨドリバナの蕾 | オミナエシ |
イヌゴマ | イヌゴマの小花:輪生している | |||
9月3日(日)
撮影8月22日
記 平成29年8月26日(土)
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9月4日(月) | ||||
試料:ヤブマオ | 花被筒:沢山の毛がある | 鋸歯の先は同大ではない | 上の花序 | 下の花序 |
9月4日(月) 藪の縁へ行くと、ヤブマオを目にする。穂が出て、花が咲いているようなので、どんな花をしているのか知ろうとしているが、未だに花の様子が摑めない。色々な資料を見ると、「下部には雄花序を上部には雌花序をだす」と説明されている。このことを確かめようと、ヤブマオを目にする度にルーペを使ったり、写真を撮り見ているが、見えてくるのは雌花ばかりのようだ。これだけ雌花があるのだから、1つぐらい雄花があってもよさそうだが、一向に目にすることが出来ない。 どこか勘違いをしているのではと思い。ヤブマオについて見直した。保育社の原色植物図鑑によると、ヤブマオはイラクサ科の中のカラムシ属に入っている。更に、カラムシ属を見ると、10種類もの名前が挙げられていた。ここを見るまで、こんなに種類があるとは知らなかった 。 10種類もある検索表を見ていくと、試料は葉が対生しているので、マオとクサマオが除かれる。次の検索では「雌花の花被筒」という言葉が出て来た。ある程度意味は分かるが、調べてみた。資料1で、「花の下の方は筒状になっています(花被筒)」の説明があった。所謂、雌しべを包んでいるものになる。試料の花被筒には沢山の毛があり、長く見えるので、コアカソ、アカソ、タイワントリアシ、ナガバヤブマオが除かれる。 資料1:https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3228 さらに次の検索を見ると、鋸歯の大小で分けている。試料は大きな鋸歯なので、ラセイタソウが除かれ、オニヤブマオ、メヤブマオ、ヤブマオの3つに絞られてきた。次は、葉の鋸歯の先を見て、 鈍頭または円頭でほぼ同大・・・オニヤブマオ 鋭頭、上部のものが大きく・・・・メヤブマオ、ヤブマオと分けている。 試料の鋸歯は同大ではない。従って、メヤブマオかヤブマオのどちらかになる。 葉は質薄く、先は多くは3尖裂し・・・メヤブマオ 葉は質より厚く、先は尾状・・・ヤブマオ 試料の葉の先を見ると、先は尾状になっているので、試料はヤブマオと確認はできる。 次は、雄花と雌花の確認になる。下の写真は、緑色の球状をしたものから何本もの毛のようなものが出ている。これは雌花(雌しべ)と考えられるので、この緑色の塊は雌花の塊になる。成程、雌花は上の方の花序に付いている。雄花の花序は下の方にあるというので、確認すると、どの花序を見ても先程の雌花花序と変わりがない。雄花の開花は雌花の開花より遅いものだろうか。 撮影:2015/8/4 2017/7/10
記 平成29年8月31日(木)
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9月5日(火) | ||||
ヒヨドリバナ | ヒカゲイノコズチの花穂 | ヒカゲイノコズチの葉の表面 | ヒカゲイノコズチの葉の裏面 | ヒメガマ |
ヒメガマ | 手前:キツネノマゴ 奥:メヒシバ | タイアザミ? | クズの花 | |
9月5日(火)
撮影:8月22日
記 平成29年8月31日(木)
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9月16日(土) | ||||
シロダモ | 葉の表:主脈に毛がある | 葉の裏:灰白色、上へ向かう伏せ毛が密生している | 果実:径が5㎜ぐらいのほぼ球形 | ガマズミの果実 |
ツルボ | 前田の丘 | クズの蝶形花 | 竜骨弁は翼弁によって包まれている | 雄しべの基は合着していた |
9月16日(土) ここ2~3日暑い日が続いた。今日も真夏の暑さである。暑さから逃れることもあり、9月に入り始めて舞岡公園へ出かけた。今日は、バスの都合で何時もの逆コースになった。 公園入口から坂を上り、前田の丘へ向かった。右側の藪には、エゴノキやガマズミなどがあるが、花時でないため、緑一色の変哲の無い光景になっている。その樹々を見ながら進むと、黄褐色の果実が目に入って来た。葉を見ると、3脈が目立ち、シロダモに似ている。シロダモの赤い果実は記憶にあるが、黄褐色の果実には記憶がなかったので、確信が持てなかった。シロダモによく似たものにヤブニッケイがある。シロダモは枝の先に葉が集中している。また、シロダモの葉の方が幾分大きい。これはシロダモと思うが、ポイントをチェックしてみた。 直ぐ隣にガマズミがあり、果実に赤い色が付き始めていた。今年は、冬芽や蕾を見ていた時、「ガマズミの冬芽や蕾を余り見かけなになぁ」と思っていた通り、何時まで経っても、花が見えてこなかった。そのため、小花が沢山咲き誇った光景を見た印象が残っていない。花にもその年で当たりはずれがあるのかも知れない。この果実が真っ赤に染まることを期待したい。 坂を上っていくと、左側にオミナエシがある。昨年は道を挟み左にオミナエシ、右にミズヒキが住み分けている光景を見ている。オミナエシは下から上まで続き、昨年よりも個体数が増えている。しかし、右側にはミズヒキが目立たくなり、花期を終えようとしているツルボが目に入って来た。見る時期にもよるが、植生は変わっていくようだ。 前田の丘へ来て、前の光景をを見た時、草の大繁茂に圧倒された。前は何とかこの中へ入って行き、アカメガシワなどを見ることが出来たが、この状態では、とても入っていけそうもなかった。そこで、一旦上のクヌギ広場へ行き、上から入れないかと思って引き返した。その途中、手の届くところにクズの花があったので、この花をよく見た。 先日クズの花が蝶形花であることを確認したが、詳細は未確認であった。今、花を見ると、旗弁は1番大きく、立ち上がっている。旗弁の基に見えた黄色の部分を確認した。黄色い部分は斑紋であり、旗弁に付いているのが分かった。竜骨弁は下の部分が翼弁の外に出ているが、翼弁によって左右からかたく包み込まれていた。雄しべ等は基の部分が1つに合着しているというので、竜骨弁を開いてみた。すると、その姿がはっきりと見えてきた。やはり基部は合着していた。 撮影:9月16日
記 平成29年9月15日(土)
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9月17日(月) | ||||
キツネノマゴの群生 | キンミズヒキ | アレチヌスビトハギ | エノキグサ | エノキグサの花序 |
イヌコウジュ | イヌコウジュの小花 | イヌコウジュの小花 | ツユクサ | |
9月17日(月) 足元の草原を見ると、キツネノマゴが群生している。キツネノマゴの群生の中ををよく見て行くと、黄色い花のキンミズヒキが見える。ピンク色の小さな花も見える。ピンクの花は、アレチヌスビトハギではないかと思い、旗弁の基にある黄色い斑点を探した。斑点が確かにある。これは間違いなくアレチヌスビトハギになる。 昨年、この草原でイヌコウジュを見ているので、若しかしたら見られるかもしれないと思い探した。探していると、エノキグサが先に見つかった。細く、すらっと伸びた茎を見た時は、名前が分からなかったが、線状に伸びている花序と渦を巻いたような葉を見て、これは畑の中などに出てくるエノキグサと分かった。小花のつくりを知ろうと、接写写真を撮った。しかし、小さくてよく分からない。下の資料によると、「穂状のものに雄花が付き、基の方に雌花が出来るという」ので、確かめようとした。しかし、写真が鮮明でなく、存在は分かったが、詳細は知ることが出来なかった。 資料:https://matsue-hana.com/hana/enokigusa.html 改めて、イヌコウジュを探し始めると、見つかった。細く、すらっと伸びた茎の様子はエノキグサに似ている。しかし、イヌコウジュの葉には渦を巻き、丸みを帯びた葉がないので違いが分かる。穂状の小花を見れと明らかに違っている。この小花を見たいと思い、何枚も写真を撮ってみた。 イヌコウジュの長く伸びた穂を見ると、小花は片側に寄っている。小花は唇形花であるが、この花を見た時、どこまでが上唇で、どこからが下唇になるのか、決め難かった。以前の記録を見ると、上唇が3枚に、下唇が2枚と見ていたので、それに従ってみた。上唇は3枚は、中央が大きく、2まいが横に伸びている。中央の大きいものは上が浅くくびれている。下唇は大きく、斜め下へ伸びており、内側には毛がたくさん見られる。雄しべは4本あるいは2本と言われるが、本数は確認できなかった。上唇に触れているものが雄しべと思える。また、花弁の外側には薄紫色の小さな斑点があるようだ。 草原の中にツユクサが一際映えていた。ツユクサを見ると、花弁の青さと、黄色い葯が鮮やかに目に入って来る。色々なものが混生している中でも、この鮮やかさは別格のように映えて見えてくる。ツユクサの花弁はこの青いのが2枚と思えるが、目立たないが下の方へ向かっている白色の花弁がもう1枚ある。この白色の花弁は小さく、雄しべなどの陰になっているので、目立たない。 撮影:9月14日
記 平成29年9月15日(金)
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9月18日(月) | ||||
ニシキギの紅葉 | ニシキギの紅葉 | アワブキの果実 | アワブキの冬芽 | ゲンノショウコ |
ゲンノショウコの葉 | ||||
9月18日(月)
撮影:9月14日
記 平成29年9月15日(金)
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9月19日(火) | ||||
アレチヌスビトハギ | アカメガシワ? | アカメガシワの果実? | ソシンロウバイの冬芽 | ヤマグワの冬芽 |
オトコエシ | オトコエシの小花 | ダイコンソウ | ダイコンソウの果実 | |
9月19日(火) アワブキ、ゲンノショウコを見てさらに先へ進みアカメガシワのところへ行こうとしたが、前を見通すことが出来ない程鬱蒼とススキ等が茂っていた。そのため引き返すことにした。アワブキ、コブシの樹の下を通り、再びクヌギ休憩所へ戻って来て、ここから来た道を戻り始めた。今度は緩やかな下り坂になる。左の入れなかった叢を見ながら進むと、アレチヌスビトハギのピンクの花が見えてきた。先程アレチヌスビトハギを見た時は、叢から花だけが顔を出していただけで、全体を見ることが出来なかったが、ここでは全体を見ることが出来た。3出用の小葉は細長い、この点がヌスビトハギとは違っている。写真を撮っているとき気が付かなかたが、果実が写真に写っていた。扁平で、4個ぐらいの小節果が繋がっている。この数が多い点もアレチヌスビトハギの特徴になっている。旗弁にある黄色い斑紋を確認した。 道端に大きな葉を付けた小木のようなものがあり、果実らしきものが付いていた。一瞬、これは草本か、木本かと考えさせられた。しかし、大きな葉をよく見ていると、これは先程奥へ入って見ようとしていたアカメガシワではないだろうかと思えてきた。しかし、雄花、雌花を思い浮かべると、この果実のようなものとは大分違っている。そこで、アカメガシワの果実について調べ直してみた。1つの球状に見える塊は、更に小さな塊が沢山集まって出来ている。その小さな塊を見ると、その頭に数本の紐のようなものが付いている。この紐のようなものは雌しべの柱頭の残痕になるのだろうか。アカメガシワについて色々な資料の写真を見たが、殆ど下記の写真とはどことなく違っていた。唯一、下記の資料の写真が酷似していた。更に検討しなければならない。 資料:http://kobehana.at.webry.info/201406/article_26.html 久しぶりに山道を抜けてカッパ池へ出た。カッパ池のヨシは大きく成長しているが穂は出っていないようだ。目を池の近くのソシンロウバイの樹へ移した。この時期は花がないので、目は冬芽へ行った。葉腋に2つの小さな冬芽が見える。長さ3㎜、幅2㎜と非常に小さいが、数枚の褐色の芽鱗が組み合わさり、冬芽の外形は出来上がっている。 ソシンロウバイの向かい側にヤマグワがある。この冬芽は、長さ8㎜、幅3㎜で、ソシンロウバイの冬芽よりは大きかった。黄褐色の芽鱗は数枚で、樹皮のようで、外側のものは捲れていた。 田圃の畔を見ると、白色の花を付けた小木が見えた。外観からすると、オトコエシと思える。確認のため、望遠写真を撮ってみた。写真は鮮明でないが、やはりオトコエシのようだ。未だ蕾の方が多い。 瓜久保休憩所へ向かうと、黄色い花が見えてきた。キンミズヒキと思ったら、花は一回り大きく、先日見たダイコンソウであった。5枚の花弁は円形で、団扇の感じがする。中央にある緑色の子房と多数の雄しべがよく目立つ。花後の果実を見ると、伸びた花柱の先がかぎ状に曲がっている。 撮影:9月14日
記 平成29年9月16日(土)
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9月20日(水) | ||||
試料1:タイアザミアザミ | 試料1:総苞片が長い、くも毛が少ない、総苞は筒型 | 試料2:ノハラアザミ? | 試料2:総苞片が短い、くも毛が多い、総苞は鐘状 | 試料3:ノハラアザミ? |
試料3:総苞片が短い、くも毛が多い、総苞は鐘状 | 試料3:根生葉の中肋が赤みを帯びている | |||
9月20日(水) 沿道に出て歩き始めると、アザミが見えてきた。アザミもいろいろあり区別が難しい。春に咲くノアザミ、キツネアザミは何とか分かってきたが、この秋に咲いてくるアザミはまだよく分からない。色々な資料によると、夏から秋にかけて咲くアザミはノハラアザミ、タイアザミ(トネアザミ)、アメリカオニアザミの3種になるようだ。この中でアメリカオニアザミは花が大きいので、他の2種とは明らかに違っている。問題になるのは、ノハラアザミとタイアザミである。この2つの違いについて、下記の資料1によると、ノハラアザミは、開花期に根生葉が残っているという。タイアザミは花期に根生葉が残っているかと調べたが、資料が見つからなかった。そこで、タイアザミはナンブアザミの変種ということからナンブアザミについて調べると、花期に根生葉が残っていないという資料があった(資料2)。根生葉の有無を調べれば、2つの違いが分かりそうに思えてきた。更に、資料1には「ノハラアザミの根生葉の中肋は紅色を帯びる」との説明があった。 資料1:http://mikawanoyasou.org/data/noharaazami.htm 資料2:https://www.sanyasou-sodateru.com/sizenhana/ka/nanbuazami.htm 今まで、ノハラアザミとタイアザミアザミについて、総苞片の外側への反りを見て判断していた。明らかに総苞片が外側に反っていれば、タイアザミと言えるが、総苞片が斜めに伸びているものを見ると、総苞片の長いものと短いものとがあり迷ってきた。 試料2、試料3はよく似ている。試料2については根生葉が見え、中肋が赤みを帯びていた。この2つはノハラアザミになりそうだが、試料1はどうも違いそうだ。試料1の総苞片は長いが反り返っていない点が気になるが、此方はタイアザミになるような気がする。 改めて、根生葉に目が行くようになった。今までも根生葉には気を付けていたが、大きくなってくると、下の方が見にくく、根生葉の有無を見分けるのが難しかった。今回の写真に写っているのは根生葉と思えるが、再確認する必要がある。 撮影:9月14日
記 平成29年9月17日(日)
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9月21日(木) | ||||
ヤブタバコ | ヤブタバコの小花 | シラヤマギク | シラロヤマギクの花 | ネズミノオ |
チジミザサ | ハナタデ(ヤブタデ) | ハナタデ(ヤブタデ):小花のもとは鞘になってる | ハナタデ(ヤブタデ):托葉鞘 | ハナタデ(ヤブタデ):葉 |
ハナタデ(ヤブタデ):葉の表面 | ハナタデ(ヤブタデ):葉の裏面 | |||
9月21日(木)
撮影:9月14日
記 平成29年9月18日(月)
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9月22日(金) | ||||
アカネ? | ミヤギノハギ | ミヤギノハギの花 | ワルナスビ | ワルナスビの花 |
イヌゴマ | キツネノマゴ | ミソハギ | ||
9月22日(金) この蔓性の植物はアカネではないだろうか。アカネは確か葉が4枚輪生していたと思うが、この蔓を見ると3枚しかない。しかし、ハート形の葉、長い柄、花茎、蕾の様子などはアカネに間違いなく似ている。花が咲いていないということで、色々な部分の写真を撮らなかったのが失敗だった。 ミヤギノハギが咲いている。ヤマハギの花は大分前から咲き、今では衰えている。そのため、今年のハギは盛大に咲くことがなく終わってしまったと思っていた。ところが、ミヤギノハギはヤマハギよりは遅れて咲くようだ。ミヤギノハギの特徴は葉が細いこと、竜骨弁が翼弁より長いことなどがある。よく、枝が枝垂れる点がミヤギノハギの特徴と説明している資料があるが、ハギはどの種類も枝が枝垂れているようで、葉や花を見ないと違いが分からないようだ。 左下に水田が見え、稲穂が実っているのが分かる。土手を見ると、白色の花が見えた。何だろうかと見ると、ワルナスビである。もう枯れ始めているが、初夏から長い間、花が咲き続けている。見続けると、花期の長い花だと分かってくる。 前にイヌゴマを見たところへ来た。どうなっているだろうかと様子を見ると、まだよく咲いていた。先日確認したことを再度確認した。 ・葉は対生で、細長い楕円形をしている ・茎は四角く、稜に下向きの毛がまばらにある ・花は唇形で、上唇は1枚、下唇は3つに割れている 花の中を見ようと撮影した。写真を見ると、上唇の手前に4本の雄しべが見えたが、雌しべははっきり写っていなかった。少しボケているが、4本の雄しべの中央に見えるものが雌しべと思われる。上唇の外側には毛がある。 この一角にはミソハギ、キボウシがあったが、キボウシは無くなり、ミソハギは未だ花を咲かせていた。また、手前はキツネノマゴが最盛期を迎え、花を沢山付けていた。背丈の高くなったキツネノマゴを見ると、葉は対生で、花が下からポツリポツリ咲いてくるところはイヌコウジュに似ている。イヌコウジュと何処が違っているか探してみた。葉柄を見ると、キツネノマゴの葉柄は明確でないが、イヌコウジュは明確になっていた。 撮影:9月14日
記 平成29年9月19日(火)
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9月23日(土) | ||||
ツルマメ | ツルマメの花 | ヨモギ | ヨモギの小花 | チカラシバ |
チカラシバの葉鞘 | チカラシバの葉舌 | カゼクサ | カゼクサの葉舌 | |
9月23日(土)
撮影:9月14日
記 平成29年9月21日(木)
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9月24日(日) | ||||
キンエノコロ | キンエノコロ | アブラガヤ | アブラガヤ | キクモ |
刈られたイネ | ミヤギノハギとオトコエシ | オミナエシとヒヨドリバナ | ||
9月24日(日) 水車小屋の横を通り、水田の畔道へ下りと、キンエノコロが現れてきた。エノコログサにもいろいろあり見極めるのが難しい。今見ているものをキンエノコロと思っているが、正確には分からない。小花のノギが金色をしていることからキンエノコロの名前が付けられているが、普通見かけるエノコログサでも枯れ始めてくると、キンエノコロの色に似てくる。また、紫色がかっても来る。キンエノコロは、よく見かけるエノコログサより穂が細く、真っ直ぐ伸び、余り曲がらないように見える。 水辺に大きな穂を付けたアブラガヤが見えてきた。牧野新日本植物図鑑によると、「アブラガヤの名前は花穂が油色をおびかつ油くさいことから名づけられた」と説明されている。色は分かるが、離れていたので、臭いは分からなかった。再確認したい。ヨシやガマなどは群生するが、アブラガヤは群生するのか調べてみると、広い湿原などでは群生しているらしい。ここは狭いところなので、所々に出現し、群生はしていない。 資料:http://rikotoko.jugem.jp/?eid=718 水田を見ると、キクモに青い花が咲いていた。キクモを初めて見たのは今年の7月26日だった。何気なく水田をのぞくと、キクの葉に似たものが彼方此方に蔓延っていた。これは藻の仲間で、花は咲かないだろうと思い込んでいた。ところが、それが間違いであることが分かった。どんな花か詳細を知りたかったが、水田の中であったためアップ写真が撮れなかった。牧野新日本植物図鑑によると「萼は深く5片に裂け・・・花冠は筒状で、・・・上部は浅く裂けて、唇形となる」と説明されていた。筒状は何となく分かった。唇形の花と知り、是非見たくなった。 水田を見ると、イネが刈られ、干されていた。この景色を見て、秋が深まって来たと実感してきた。昔ながらのこの様な方法で稲を干す景色は、今ではなかなか見る機会がない。懐かしい風景としみじみ感じた。昔は、この様にイネを干すのに、近くにあるハンノキを利用したという。この公園の水路沿いにもハンノキがたくさん見ることが出来る。この樹は昔のことを伝えているかも知らない。 先程見たミヤギノハギが見えてきた。その向こうにはオトコエシがある。この光景からは、すっかり秋になったことが伝わってくる。 古民家の庭へ入った。ここは何時も綺麗に清掃が行き届いていて、気持ちがいい。ボランティアの人が数人作業をしていた。庭の植込みを見ると、オミナエシとヒヨドリバナが細長く伸びていた。特に、ヒヨドリバナは枝が長く伸びている。こんなに大きくなるものかと、何か不思議さを感じた。花が咲いていないので、若しかしたら、この白色の蕾はオトコエシの可能性もあるのではと思い、調べ直した。花の下の茎を見て行くと、葉は対生で、どれも単葉であり、羽状に分裂した葉は見つからなかった。恐らく、ヒヨドリバナと思うが、花を確認したい。 撮影:9月14日
記 平成29年9月22日(金)
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9月25日(月) | ||||
メドハギ | メドハギの花 | タムラソウ | タムラソウの葉 | キンミズヒキの果実 |
ハンゲショウ | ツリフネソウ | ツリフネソウの頂芽か? | ||
9月25日(月)
撮影:9月14日
記 平成29年9月22日(金)
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9月26日(火) | ||||
ヒガンバナ | ヒガンバナ | フヨウ | シロバナハギ | シロバナハギ:赤い花が混ざっていた |
シロバナハギ | シロバナハギ:赤い霜降りが見える | ススキ | ヌスビトハギ:下に果実が見える | |
9月26日(火) 裏庭を見てくと、ヒガンバナが咲いていた。ヒガンバナは彼岸頃咲くというが、本当にその通りである。ヒガンバナには葉がない。不思議と思い調べた。牧野新日本植物図鑑によると、「花後に新緑の葉を群生し・・・・、翌年の3月頃に枯れる」と説明されている。これで花の時に葉がないことが分かった。花後に出る新葉を確認したいと思っている。花弁は6枚。雄しべ6本と雌しべが長く伸びている。雄しべ、雌しべとも花弁と同じ赤い色をしている。 作業場近くのフヨウの花が咲き出した。ピンク色の大きな花なので、見応えがある。先日、この作業場の横に同じように大きなトロロアオイの黄色い花を見た時、黄色いフヨウの花が咲いたと思ってしまった。しかし葉を見て、違うということが分かった。フヨウノ花弁は5枚だが、互いに重なっているので、よく見ないと数えづらい。 古民家へ入る時見かけたシロバナハギを撮影した。白色のハギは余り見かけないので、珍しい。このハギの花を見ていると、赤みがかった花が混ざっていた。「こういうこともあるのか・・・」と不思議に思った。その小花を見ると、ミヤギノハギの花にそっくりである。樹形を見ると、枝垂れている。若しかしたら、このシロバナハギはミヤギノハギの変種かも知れない。 入口のシロバナハギを見て、水車小屋のところにもシロバナハギがあったことを思い出した。早速見に行くと、花は盛りを迎えていた。この花の中にも赤く色づいた花があるか探してみた。すると、旗弁が赤く霜降りのように染まった花が見つかった。この花も花弁を見ると、ミヤギノハギに似ている。このシロバナハギもミヤギノハギの変種なのだろうか。 調べてみると、資料1、資料2などでは、 シロバナハギはミヤギノハギの変種と説明されていた。 資料1:http://kyonohana.sakura.ne.jp/blogs/kyohana/2010/09/post-1185.html 資料2:http://www.rokkosan-shizen.jp/sub373.html シロバナハギの確認を終えて、古民家の方へ戻ろうとした時、目の前にススキの穂があるのに気が付いた。「ススキが咲き出たか・・・」とおもわず思った。この写真はやはり秋である。穂は黄緑の部分が多いが、よく見ると、幾つかの小花が開花している。 ヌスビトハギが咲いている。このところ来る度に、この花を見ている。数が多く、随分長い間咲く花である。小さい花なので、足を止めて見る人は少ないが、この花もマメ科の花で拡大してみると、旗弁、翼弁、竜骨弁を備えた綺麗な蝶形花であることが分かる。下の方は花を終え、既に果実が出来始めている。 撮影:9月14日
記 平成29年9月23日(土)
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9月27日(水) | ||||
クコ | ツリガネニンジン | アメリカセンダングサ | ナツノタムラソウ?、アキノタムラソウ? | ナツノタムラソウ?、アキノタムラソウ? |
9月27日(水) 古民家の入り口まで戻ってきて、畦道へ下りようとしたところ園道の脇にクコの花が見つかった。紫色の花で、土手などでよく見かける。花弁が5枚に見えたが、裏側から見ると、花冠のものが筒状になっている。この枝には棘があるので、触る時は注意しなければならない。 ツリガネニンジンが見えたが、花は峠を越し、みすぼらしくなっている。花は釣鐘状の形をしており、名前とぴたりと一致している。花冠の外へ突き出は雌しべが印象に残る花である。 アメリカセンダングサの花が見えてきた。センダングサの仲間にもいろいろあり、区別が難しい。その中でもアメリカセンダングサだけは分かってきた。アメリカセンダングサらしきものを見た時は、「アメリカセンダングサは花の下にある総苞が長く張り出しているのが特徴である」ことを思い出し、確認することにしている。このセンダングサにも、長く突き出た総苞が見られる。 アキノタムラソウが見えてきた。アキノタムラソウと言っても、ナツノタムラソウとの区別がきちんとできていない。そろそろ花も末期に近づいてきているので、2つの違いを知る時間も限られてきた。最初は、「ナツノタムラソウの方が色が濃い」というので、色を中心に見てきたが、目にするものは殆どが色が濃く、薄いものは滅多に見ることがなかった。「何時までもナツノタムラソウが続くのか」と疑問を感じ、調べ直すと、「ナツノタムラソウは雄しべが曲がらず、花冠の外へ突き出る」ということを知り、2つの条件を合わせて見てきたが、一層迷うようになってしまった。今似ているのは、ナツ、アキのどちらになるのだろうか。花弁の色は濃く、雄しべは曲がっていない。しかし、雄しべは花冠の外へ突き出ていない。ナツノタムラソウになるのだろうか。 近くにもう1つのアキノタムラソウと思えるものが見えてきた。先程のとどう違うだろうか。此方は色が幾分薄い。しかし上の花の雄しべは真っ直ぐ伸び、明らかに花冠の上へ突き出ている。しかし、下の方は明らかに曲がっている。こうなると、色はアキノタムラソウで、上の花はナツノタムラソウで、下の花はアキノタムラソウなって仕舞う。こんなことがあるのだろうか。下の資料では、標本と実物の写真があったので、自分の写真と照らし合わせてみた。資料のアキノタムラソウの実物写真では、葯が花弁に接するように外へ出ているものがあり、多くは大きく曲がっている。ナツノタムラソウでは曲がっているものは示されていない。すると、上の写真、下の写真ともアキノタムラソウになるような気がしてきた。 資料:http://www.museum.tokushima-ec.ed.jp/ogawa/natsu/005natu001.htm 撮影:9月14日
記 平成29年9月25日(月)
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9月28日(木) | ||||
ユウガギク | ユウガギクの小花:冠毛が見られない | ナンバンギセル | 案山子が出現した | ガマズミの果実 |
ナツツバキの果実 | コヤブタバコ | アカシデの樹 | アカシデの苞葉:果実は無くなっていた | |
9月28日(木) いったん分かり始めたナツノタムラソウ、アキノタムラソウが振出しに戻り、一から調べ直さなければならなくなった。「紫色の濃淡、雄しべの形」がまだ頭から離れない。目の前にユウガギクが見えてきた。今年最初に見たのが、8月22日だから、一月が過ぎた。そろそろノコンギクが咲くのではないかと、このようなノギクを見ては、小花の冠毛を調べている。この小花にも冠毛は見えない。やはりノコンギクでなく、ユウガギクになった。 今日もノコンギクは見つからなかったノコンギクは何処かで蕾を付けて待っていると思うのだが、花が咲かないと、何処にあるか分らない。水路沿いに歩いていると、水辺近くに赤紫色の変わった形をしたナンバンギセルが見つかった。ナンバンギセルはススキなどの根に寄生すると言われている。根まで確認して見ないが、ここにはススキはある。ここは水辺に近いので、まさかこんなところに出現してくるとは思わなかった。昨年はこの近くで、もう少し水辺から離れたところに出現してきた。今、そこは下草が綺麗に刈られてしまっている。もし、ここでナンバンギセルに気付かなかったら、今年は見ることが出来なかったかもしれない。ナンバンギセルは、全体に赤紫色の線模様が入っている。花の様子がよく分からないので調べた。牧野新日本植物図鑑によると、大きな袋のようなものが萼になり、そこから出ている筒のようなものが花になるようだ。また、筒の先は浅く5裂して唇形になるという。写真では幾つかに割れていることが分かるが、それ以上は分からなかった。 今年も、水田に色々な案山子が出現した。ここならでの催し物である。小学生がよく出品している。色々工夫することは子供達だけなく、沢山の人の情操を育てることに繋がっている。こうやって見るだけでも何か学んだ気になる。 今日の田園風景も最後になり、水路近くのガマズミを見た。小さな果実が赤く色づき始めている。秋が深まれば、この果実が次第に真っ赤になっていく。今度来るときは恐らく真っ赤になった光景を見せてくれることだろう。今年は、綺麗に咲いたガマズミの花を見る機会が少なかったので、真っ赤になった果実だけは見ておきたい。 もみじ休憩所でナツツバキの果実を写真に撮ると、下に冬芽が写っていた。そろそろ冬芽を見る時期になったことを感じた。果実は秋が深まると割れ目が入り弾けてくる。今は熟している最中と思える。 コヤブタバコを見て、ばらのまるの橋へ急いだ。今日は出てくるのが遅かったので、薄暗くなってきた。ばらのまるの橋でいつも見るアカシデを見た。果実が見られるかと思ったが、苞葉は枯れ始め、既に果実はみんな何処かへ行ってしまった。 撮影:9月14日
記 平成29年9月25日(月)
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